さあ、今回は一部のミリタリーファンから人気のあるボーイズガン(ボーイズ対戦車ライフル)について紹介するぞ!
ボーイズという可愛い名前が特徴的で一般的に知られている「ボーイズアンチタンクライフル」は、主に第二次世界大戦中に使用されていた英国の対戦車ライフルだ。その大きなサイズと口径のために、そのユーザーによってしばしば「象の銃」と呼ばれたほどだ。
目次だぜ
ボーイズ対戦車ライフルのステータス
口径
13.9mm
弾薬
.55inch弾
マガジン
5発入り弾倉
動作
ボルトアクション式
重量
16kg
全長
1,575mm
銃身の長さ
910mm
発射速度
10RPM
銃口弾速
884m / s
有効射程
91m
最大射程
460m
ボーイズ対戦車ライフルの名前の由来
「ボーイズ」なんて可愛い名前がどうして名付けられたのか、気になるよな?
俺も始めは少年兵が使っていたからなのか?なんて思っていたが、実は全然違ったんだ。
この対戦車ライフルは設計当時「Stanchion」と呼ばれていたんだが、1937年11月に実戦使用を承認される数日前に、開発の陣頭に立っていたキャプテン(大尉)が死んでしまったんだ。
そのキャプテンの名前こそ「ヘンリー・C・ボーイズ」()。
イギリス少火器委員会の委員であり、エンフィールドの王立小火器工場の設計者であったキャプテン(大尉)だ。
その死を受けて、キャプテンボーイズへの尊敬の印と「Stanchion」から「Boys」に改名されたんだ。どうだ、なかなか良い話だろう?
一般的には「Boys Anti-tank rifle」って呼ぶぞぉ!
それにしてもボーイズなんて可愛い名前だよなあ……。
ボーイズ対戦車ライフル開発の歴史
戦間期、イギリス軍の対戦車ライフルなどの歩兵用対戦車火器は、他の軍の武器と同様に開発が足踏み状態にあった。しかし、30年代後半のナチスドイツの軍備拡張に対抗するために英国陸軍が増強され、当時唯一の対戦車個人火器であった対戦車ライフルも要求された事で、1937年には、陸軍大尉ボーイズの指揮の下で55inch(13.9mm)対戦車ライフルが開発されたんだ。
ボーイズガンの威力
ボーイズガンの使用弾薬である55インチ弾は米国の0.50 BMGをもとに作られ、100ヤード(約91m)の距離から70度の傾斜均質圧延鋼21mmを貫通(300mから垂直鋼板20mmまで貫通した記録もあること)する程度であった。当時他国の対戦車ライフルと比べて後たり特に優れてもいない平均的な威力だった。ちょっと残念だな……。
ボーイズ対戦車ライフルの特徴
ボーイズ対戦車ライフルだけの特徴を上げるとピストルグリップを採用したという点と、リーエンフィールドの装填機構をベースにしたボルトアクション式連発方式を選択したという点にある。これは、リロード時間を短縮するのに役立った。そして、これはボーイズ対戦車ライフルの最大の強みでもあった。
というのも、同時期他国の対戦車ライフルは単発だったり複雑なギミックで装填するものが多かったんた。そうなると当然撃つのに時間がかかる訳だが、遠距離から撃てる訳ではないので致命的な弱点になってしまうんだ。
しかしこのようなボルトアクション式の装填方式を採用したおかげで、ボーイズは単発式対戦車ライフルと同じ威力を持ちながらある程度の連射ができたんだ。
やるなあ!ボーイズ!!
対戦車ライフルの人気低迷
しかし、他の対戦車ライフルと同様に第2次大戦初頭から戦車の装甲が飛躍的に増大したせいで、戦車の装甲を撃ち抜けなくなったボーイズの対戦車兵器としての価値は徐々に下落し、最終的には対戦車火器としての役割はPIATへと移行され、ボーイズは二流武器へと徐々にランク付けされていったんだ。
ボーイズ対戦車ライフルの運用
1937年末に実戦配備されたボーイズライフルは、第二次世界大戦の初期から中期にかけて主に使われた。特にPanzer IとII戦車に対して効果的だった。まあ装甲が厚くなってすぐに時代遅れになったがな。
対ドイツだけではなく、1939年と1940年のフィンランド対ソ連の冬戦争中にもボーイズが使われていた。1939年に大量のものがフィンランドに供給された事によってソビエトのT-26戦車に対する効果で人気を得ていたんだ。
アメリカ海兵隊でも配置されて、太平洋戦争初期バズーカが登場するまで日本軍装甲車両に対して使用されていたんだぞ!
ボーイズ対戦車ライフルはイギリス軍とイギリス連邦諸国で使用されており、イギリス連邦軍の歩兵用対戦車火器としてだけでなく、偵察用装甲車両の主力火器の役割でも運用されていたんだぞ!