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今回は、中世の歩兵武器、「ハルバード」について解説するぞ!
目次だぜ
ハルバードとは。ハルバードの概要
写真の通り、特殊な形状をしていて、斬る、突く、鎌のよう部分で引っかけるといった使い方で様々な状況に対応できる中世の強力な武器だぞ
14〜15世紀のスイスの軍隊が非常に愛用したためSwiss voulgeと呼ぶこともある。
斧頭は30〜50㎝ほどで、これが1〜2mの槍についていて、全体の長さが1.5〜3m、重さは2.5〜3.5㎏であるが、平均的なものは1.5mで3kg前後である。
白兵戦武器の黄金時代ルネサンスの頃に最も利用された武器の一つである。
ハルバードの誕生
ハルバードのようなポールアームは、その形状が多様であり起源を推測するのは難しい。
だからハルバードも、どの系譜から出現したのかを断言するのは難しいんだ。
チューリッヒに保管されている9世紀の壁画をみると、木製の円形の刃がついている槍があることから、これがハルバードの原型だと主張する説があれば、バイキングがよく使っていた両手斧からハルバードが派生したと主張する説もある。
様々なハルバードの形態
皆はハルバードの中でも様々な違いがあることをご存知だろうか?
ゲーム等でも、ハルバードっぽいデザインのものがあるだけでカテゴリーは斧や槍である事が多く、ハルバードの区別なんぞされる事はない。
しかし中世ヨーロッパの戦国時代真っ只中には、ハルバード使いの要望に沿った様々なハルバードが存在し、戦場で活躍していたんだ。
斧のような刃が一際大きいものや、槍の部分が長く刺突に特化したもの、斧と反対に突き出た鎌がトゲになっているものなど、本当に様々なものがある。
そして、当然その違いによって戦い方も違っていたんだぞ。
ハルバードの使い方・戦い方
ここからは、そんなハルバードの使い方を解説していこうと思う。
先ほども述べたがゲーム等ではハルバードとして区別されずに、ただの槍や斧と同じ攻撃モーションである事が多い。
だから小説なんかでハルバード使いの戦い方を書くのは非常に難しいだろうし、きちんと描写されている小説を見ることもほとんどない。
Web小説等でハルバード使いを登場させたいと思っている作家さんは、是非参考にしてくれ。
個人戦闘でのハルバードの使い方
振り回して切るための刃、突き刺すために尖った先端、引っ掻けるための鎌のような部分等の多くの攻撃手段を備えた壮大な武器であるため、その使い方は多様である。
槍の部分が長い形状のハルバードは突きを主体に繰り出し、敵に接近され槍を引く動作をする隙が命取りになる場面で斧の部分を振り回し、敵を甲冑ごと叩き割ったりした。甲冑が丈夫で割れなかったとしても、倒れた敵を槍で突き刺しとどめを刺した。
斧の部分が大きいもの程、先端に重心が移動するので槍として構えるのは体力の消耗が激しいため、斬撃を主体として戦い、敵と接近した時にここぞとばかりに槍を使っていたぞ。
鎌の部分は、馬上の敵と接近した際に引っ掻けて落馬させて槍を突き刺す事もでき、乱戦時には斧の頭だけでなく、この部分を利用して、さまざまな攻撃することができた。
ハルバードは専用の武術のようなものはないが、ポールアーム術や斧術、槍術を組み合わせて使い手によって本当に無限大の戦い方があると言えるんだ。
使い手次第では最強となりうる夢のある武器なのは、この点からだ。
ハルバードを取り上げたマスターとして、ヨアヒム・マイアーを挙げることができる。彼の本でハルバードはhallenpartenと呼ばれておりイラストでハルバードの特徴が明確に記述されている。
ヨアヒム・マイアーが1570年に出版した「戦闘の芸術に関する詳細な説明」(GründtlicheBeschreibung der Kunst des Fechtens)でハルバードの使い方を収録しており、ここには刺突と斬り、敵の武器を封じ込めるテクニックが収録されている。
めちゃくちゃ珍しい本だ。
集団戦闘でのハルバードの使い方
さて、集団戦闘においては、ハルバードを振り回して敵に切り込んだりはしないぞ。
中世においては、ファランクス等の密集攻撃体制が流行っていたから、無闇に突っ込めば蜂の巣にされてしまったんだ。
だから敵部隊と戦う時はハルバード使いも密集体型を作り、槍の壁を作って敵と対峙するのが一般的だった。
攻撃方法は、当然のことながら刺すものであり、ゲームの戦いのように自由に振り回したり、大きな動きで殴りかかる動作はすぐ隣にハルバードを持った仲間が一生懸命戦っているので不可能だった。
これだけ聞くと普通の槍の方が軽くて良さそうだが、ハルバードなら斧の部分や鎌の部分で敵の槍を絡め取って敵の手から落とさせる等の芸当ができたのだ。
そして何より、敵の陣形が乱れればハルバードの無双状態であったのは言うまでもない。
さらに、兵士たちの甲冑の普及レベルが急激に発展してくると、敵にダメージを与える方法は相手の鎧の隙間を狙うことが一般的になったが、ハルバードは先が重いため、敵の鎧を貫く事も比較的用意であった。
もちろんかなりの力が必要だし、完全なプレートアーマーが普及すると鎧を貫通するなんて不可能だったんだ。
以後戦場で銃の使用割合が増えると、槍使いの役割も敵部隊との対決ではなく、銃兵を狙って素早く突撃してくる騎兵から銃兵を守る役割に限定されるようになったため、素早さで槍に劣るハルバードはだんだんと使われなくなっていってしまったんだ。
しかし、武器としての完成度もさることながら、その洗練された形状から権力の象徴としても価値があり、戦場から遠のいた後も、士官のみが使っていたり、儀礼用として様々な祭典に使用された。
バチカンの衛兵なんかがその例だぞ。現在でも使われているんだ。
こういったレプリカを買ってみるとリアルにイメージできていいぞ~。
ハルバードはカッコ良くて強い中世の武器!
今回も最後まで読んでくれた事を嬉しく思う。
ハルバードについての解説、楽しんでもらえただろうか?
かっこよくて見た目だけはなんとなく知っている人は多いが、きちんとその仕組みや戦い方まで知っている人はほとんどいないからな、これを異性の子に教えてあげたらモテモテだぞぉ(適当)
真面目な話、ゲームをやる時も愛着沸きそうだろ?
これからも様々な国や時代の武器や兵器、戦争や軍事ニュースについて解説していこうと思う。
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それじゃあ、またな。