よう、いらっしゃい。
ミリタリーブログ「WHITE ORDER」へようこそ。
今回はトンプソン・コンテンダーという拳銃を紹介するぞ。
この銃は単発しか装填できない到底実戦向きでは無い拳銃なんだが、そのシンプルな構造のおかげで、銃身もバレルも様々な長さや形のものに交換できるという滅茶苦茶面白い構造をしているんだ。
最後まで読んでいってくれよな。
目次だぜ
トンプソン・コンテンダーの概要
トンプソン・コンテンダー(Contender)は1967年にアメリカのトンプソン/センターアームズで開発された中折れ式の単発銃だ。
銃の名前自体はContenderなんだが、開発会社の名前を取ってトンプソン・コンテンダーと呼ばれる事が多いんだ。英語版wikipediaにもThompson / Center Contenderという項目名になっているぞ。
銃身を交換し射撃機構を変更するだけで小型拳銃弾からライフル用弾丸まで様々な弾薬を自由に使用可能であり、長い銃身と銃床を装着してライフルとして使用したり、あるいは、短い銃身とピストルグリップに交換して拳銃として使用することだってできる面白い銃なんだ。
俺も初めて写真見たときはただの拳銃だと思ってたけど、凄いギミックだよなー。
これがコンテンダーのオプションパーツだ。銃身が多すぎるだろうよ(笑)
(トンプソン・コンテンダーの射撃ビデオ。装填 – 射撃 – 排出過程がよく現れている。)
トンプソン・コンテンダーの特徴
1967年ごろにはすでに連発が可能な火器が主流となっていたので、この銃は実戦を念頭に置いて製作されたものではない。
本来の目的は狩猟用であり、設計者はウォーレンセンターという人物だ。またコンテンダー、すなわち「競技者」という名前で分かるように射撃ゲームで使用することも想定して作成したので、信頼性を高めるため最大限シンプルに作られた。
グリップ部分が持ち手にフィットするように凹凸が付けられているのも最大の特徴だ。
これはまさに信頼性のためにセミオート狙撃ライフルの代わりにボルトアクションライフルを選択するのと等しいし、コンテンダーはボルトアクション式よりも更に単純な構造を持っている。そしてそれもコンテンダーの大きな特徴の一つだ。
この、単発毎に再装填が必要というのは非常に面倒な仕様と言えるだろう。
では、トンプソン・コンテンダーの評価は悪かったのか?
そう、この銃の最大の特徴は、やはり今となっては古臭いとも言える単発式の銃ということだ。セミオートじゃなくて本当に一発撃ったら再装填が必要なんだ。
デザインも昔ながらのハンドガンのような古風なデザインで、操作の利便性と再装填速度の面で見ると実質的に、現代的なダブルバレルショットガンよりも低いレベルと言えるだろう。
ちなみに更にやばい拳銃として、実戦で必要なものを全てどこかに置いてきたような、威力特化した単発しか装填できない拳銃がある。それがこいつだ。
だが
もちろん、そもそも競技/狩猟に使用されていることを前提に開発されたため、このような構造は欠点と呼ぶべきではない。
大型動物や猛獣の出現が頻繁な米国では護身用に大口径弾を使用する拳銃や狩猟用銃の需要が着実にあるので、商売としても成立させることができる銃だったんだ。
とはいえ、この個性的な銃は発売初期にはセールス面で苦戦したが、しばらく後、金属ターゲット板を使用する射撃試合において大口径弾を使用できる上に命中率も高いトンプソンセンターコンテンダーの活躍から、認知度と人気を得ることになるんだ。
そしてその秘密も銃を自在にカスタマイズできることにある。
人気の秘密はバレルを交換できること
そう。この銃の人気の秘密こそさっきも説明したバレルが交換できることなんだ。
基本的に拳銃として扱われているにも関わらず、1870年代のライフルカートリッジではあるが、ライフル弾も撃てるというのが凄いところだ。
だが、やはり1870年代のライフルカートリッジは現代のライフルカートリッジと比べると見劣りしてしまう。
そこで、より大口径の需要が高まった米国市場に合わせて既存モデルよりも一段階、弾丸の口径を上げることができるアンコールモデルが1996年に発売された。
このアンコールモデルは7.62x63mm弾や.308Win弾まで使用することができる。2000年以降には、オリジナルも改良され、G2、すなわち第2世代モデルと呼ばれるようになった。
ただし、2007年にメーカーのトンプソン/センターアームズがスミス&ウェッソン社に買収されたため、G2は、S&W傘下の銃として発売されている。
トンプソン・コンテンダーの創作物での登場
装填することができる弾丸が一発だけという銃の特性上、派手なアクションを重視する創作物ではあまり出てこない。それでも非常に強力な一撃を活かすような場面だと登場の可能性はあるな。
Fate/Zero
アニメ/小説のFate / Zeroで衛宮切嗣が起源弾を使用するために選択された礼装として登場した。
Fate / Zeroアニメ版放送数ヶ月前から大日本技研でFate / Zeroバージョンの1:1のサイズのレプリカ商品を販売したりした。価格は15750円(消費税込み)。
GTA 5
「マークスマンピストル」という名前で、登場した。
カウボーイビバップ
スパイクがウェンを射殺したときにしようした。ただし、完全に同じではなくモチーフだけ同じの仮想の銃と思われるな。
ドールズフロントライン(少女電線)
5つ星のハンドガンとして「コンテンダー」という名前で登場するぞ。
これで知ったやつも多いんじゃないか?
コンプソン・コンテンダーは名銃
コンプソン・コンテンダーの最大の人気の秘密は、やはり弾薬に対する対応力だろう。
バレルを交換すれば多くの種類の弾丸を撃てるというのは、趣味程度の人間にとってみれば非常に好ましい事だからな。
今回はこの辺で終わろうと思う。
最後まで読んでくれてありがとうな。
他にも様々な時代の様々な武器や防具、兵器について紹介しているから、是非他の記事も読んでくれよな。
それじゃあ、またな