テラドローン(東証グロース、278A)のリスクは『暴落するか』という一問では判断できません。2026年1月期と2027年1月期第1四半期の公式決算を基に、営業赤字、成長投資、現金、資金調達、希薄化、M&A・防衛事業の実行を分けて確認します。株価水準や売買ラインは日々変わるため、この記事では予言や損切り価格を示しません。
- 2026年1月期売上高47.82億円・営業損失11.43億円
- 2027年1月期1Q売上高10.10億円・営業損失4.34億円
- 2026年4月末の現金及び預金22.58億円
- 通期会社予想は売上50.73億円・営業損失16.58億円
- 2026年6月公表の新株予約権は潜在希薄化率上限約9.8%

結論と全体像
| 視点 | 確認する内容 | 読み方 |
|---|---|---|
| 成長 | 売上高と受注・案件の質 | 前年比だけでなく粗利を見る |
| 採算 | 営業損失と販管費 | 投資と恒常費用を分ける |
| 財務 | 現金・運転資金・負債 | 四半期ごとの変化 |
| 資金調達 | 新株予約権・行使条件 | 調達額は株価と行使次第 |
| 実行 | M&A・UTM・防衛・海外 | 統合・規制・量産を確認 |
2026年1月期の売上高は47億82百万円で前期比7.8%増でしたが、営業損失は11億43百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は23億27百万円でした。売上が増えても、開発、人材、海外拠点、買収、減損などで利益と現金の動きは異なります。
2027年1月期第1四半期は売上高10億10百万円、営業損失4億34百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失2億49百万円でした。現金及び預金は2026年4月末で22億58百万円です。現金残高だけで安全・危険を決めず、今後の投資額と資金調達条件を併記します。

リスク1|営業赤字が拡大する計画
会社の2027年1月期通期予想は売上高50億73百万円、営業損失16億58百万円、親会社株主に帰属する当期純損失12億66百万円です。売上成長を見込む一方、営業赤字は続く計画です。
赤字はすべて同じ意味ではありません。将来売上へつながる開発・採用と、低採算案件、管理費増、買収後の統合遅延を分けます。四半期ごとに売上総利益率、販管費、セグメント損失、会社予想との差を確認します。
リスク2|成長投資と資金の時間差

2026年4月末の現金及び預金は22億58百万円で、前期末から2億39百万円増えました。ただし、四半期短信はキャッシュ・フロー計算書を省略しており、現金増減の全内訳は通期・半期資料で確認する必要があります。
防衛、UTM、M&A、既存事業の拡大は、支出が先で、受注・売上・回収が後になります。契約を獲得しても、開発マイルストーン、検収、量産設備、在庫、売掛金によって運転資金が増える場合があります。
リスク3|新株予約権と希薄化
2026年6月に公表された資金調達は、みずほ証券と代表取締役への新株予約権を5段階に分ける設計です。会社説明資料では潜在希薄化率の上限を約9.8%、全段階が想定行使価額で行使された場合の想定調達額を145億円としています。
想定調達額は確定した入金ではありません。みずほ証券分は各段階の下限行使価額があり、株価が条件を満たし、行使されて初めて資金が入ります。行使されれば株式数が増え、既存1株当たりの持分や利益は薄まります。
したがって資金調達できる成長余力と、行使されない資金不足・行使時の希薄化を両方見ます。『約145億円を保有』とも『必ず9.8%希薄化』とも断定しません。
リスク4|M&A・海外・防衛事業の実行
テラドローンは産業用ドローンの測量・点検・農業と、UTMを海外展開し、2026年には防衛事業への本格参入を発表しました。市場機会は広がりますが、各国規制、認証、輸出管理、安全性、製造品質、為替、現地人材、買収先統合が同時に増えます。
第1四半期はドローンソリューションの売上高8億48百万円・セグメント損失2億35百万円、運航管理は売上高1億61百万円・セグメント損失1億99百万円でした。売上規模だけでなく、各事業がいつ固定費を吸収できるかを追います。

株価を見る前の確認表
まず最新決算の売上、粗利、営業損失、現金、株式数、会社予想を転記します。次に新株予約権の行使状況、M&A、重要受注、減損、事故、規制変更を時系列で追加します。株価チャートはその後です。
時価総額、PSR、PBRなどは比較企業、成長率、赤字期間、資本構成で意味が変わります。単一倍率が高いことだけで暴落を断定せず、逆に市場拡大だけで割高を正当化しません。株価・信用残・発行済株式数は閲覧日に取引所と会社IRで更新します。
情報を確かめる手順
最初に、運営主体・政府・企業・製作委員会など当事者の公式資料で、名称、日付、対象期間、定義を確認します。発表資料と現在の状態が同じとは限らないため、計画、契約、導入、配備、実績を別の段階として記録します。
次に、別の公的資料や決算、有価証券報告書、公式戦史で整合を確認します。二次情報は論点を見つけるために使い、出典へ戻れない数字や匿名の予測だけで結論を作りません。
金額、比率、構成、損害数、性能は、集計範囲と基準日が違うと比較できません。同じ年度・同じ通貨・同じ定義へそろえられない場合は、無理にランキングや優劣へ変換せず、差がある理由を説明します。
公開情報が少ない分野では『不明』も重要な結論です。確認できない在庫、命中率、契約採算、将来価格、人物の心情を推測で埋めず、分かった事実と解釈を文章上でも分けます。
最後に、公開日や決算日より後の更新がないかを確認します。本記事も新しい公式発表に合わせて見直し、過去の出来事を示す年は保持しながら、『最新版』など動く表示だけを現在年へ更新します。
判断を急ぐ場合でも、資料の発行主体、発表日、対象期間、単位、比較対象の5点は確認します。数値が更新される記事では古い値を消すだけでなく、いつ時点の値かを本文に残し、読者が自分で再確認できる公式リンクを添えます。
注意点とリスク
| 論点 | 起こり得ること | 確認方法 |
|---|---|---|
| 営業赤字 | 投資先行または採算悪化 | 粗利・販管費・予想差 |
| 現金 | 投資・運転資金で減少 | 残高とCFを併記 |
| 新株予約権 | 未調達または希薄化 | 行使条件・行使状況 |
| M&A・海外 | 統合遅延・為替・規制 | 子会社別の進捗 |
| 防衛 | 受注時期・量産・輸出管理 | 契約と売上認識を分ける |
株式投資には元本割れの可能性があります。本記事は2026年8月時点で公表された情報の整理で、将来業績・株価・新株予約権の行使を保証しません。投資判断は最新の決算短信、有価証券報告書、適時開示、取引所データを確認し、ご自身の資金計画とリスク許容度に基づいて行ってください。

参考資料と更新方針
確認に使った一次情報:テラドローン・IRトップ、2026年1月期決算短信、2027年1月期第1四半期決算短信、資金調達に関する補足説明資料、テラドローン・株式基本情報、JPX・278A上場会社情報。数字は発表時点と対象期間をそろえて読みます。
制度、配備、決算、構成銘柄など更新される情報は、発表日と対象期間を付けて見直します。推定値は公式値と分け、確認できない性能や将来成果を断定しません。
関連記事:テラドローン株の事業と業績、Terra A1・A2、Amazing DronesとWinnyLab、防衛関連銘柄の選び方、日本の防衛ドローン企業、自衛隊のモジュール型UAV。
よくある質問
テラドローン株は暴落しますか?
将来の株価は断定できません。営業赤字、資金調達、希薄化、事業進捗、相場全体を最新開示で確認します。
2026年1月期は黒字ですか?
いいえ。売上高47億82百万円、営業損失11億43百万円でした。
2027年1月期は黒字化予想ですか?
いいえ。会社予想は売上高50億73百万円、営業損失16億58百万円です。
145億円の資金調達は完了していますか?
完了を意味しません。新株予約権が各条件で行使された場合の想定額で、実際の調達額と時期は行使状況で変わります。
希薄化率9.8%は必ず発生しますか?
必ずではありません。潜在的な上限で、各新株予約権の行使条件と実際の行使数によります。
損切りラインはいくらですか?
一律の価格は示せません。取得理由、許容損失、保有期間、最新の事業前提が崩れたかを基に、ご自身で決める必要があります。
まとめ
テラドローンは売上を伸ばす一方、2026年1月期と2027年1月期第1四半期で営業赤字が続き、通期も赤字予想です。2026年6月の新株予約権は成長資金の可能性と潜在希薄化を同時に持ちます。株価暴落の予言や固定の損切り価格ではなく、営業損失、現金、資金調達の実行、株式数、M&A・防衛・UTMの進捗を決算ごとに更新してください。
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