エースコンバット8の僚機指示|攻撃・援護の使い分けとチーム運用──「全部任せる」も「放っておく」も損をする

雲の中を編隊飛行するAC8の戦闘機

エースコンバット8で一番うれしかった新要素を一つ挙げるなら、私は僚機への指示を挙げる。

十字キーひとつで、僚機に「あの敵をやれ」「散らばって叩け」「俺の後ろを守れ」と命じられる。指示どおりに僚機が動いて、自分を追いかけていた敵を落としてくれたときの頼もしさは、ちょっと感動ものだった。4機編隊のジョーカー隊を「率いている」という実感が、今作の空戦をぐっと面白くしている。

ただ、遊び込むうちに気づいたこともある。僚機は便利だが、何でも任せればいいわけではない。特殊兵装の使用を許可しっぱなしにすると、あっという間に撃ち尽くしてしまう。逆に、指示を一切出さずに放っておくのももったいない。

この記事では、4つの指示の意味を正確に整理したうえで、場面ごとの使い分け、僚機の機体と兵装の選び方、運用の小技までまとめる。私の感想と、ほかのプレイヤーの報告を交えながら、最後にミリタリー好きらしく、実在の編隊戦術の話もしておきたい。

この記事のポイント
目次

4つの指示の意味を正確に知る

機関砲の照準レティクルと、画面左上の僚機指示
機関砲の照準レティクルと、画面左上の僚機指示。 AC8公式/©Bandai Namco Entertainment Inc.

僚機への指示は、十字キーで出す。物語の序盤、プレイヤーがジョーカー隊の指揮を執るようになってから使えるようになる。

指示 ボタン 何をするか 誤解しやすい点
前方攻撃 上 自分がいま選んでいる敵を攻撃する。もう一度押すと、その前方周辺の別の敵を狙う 連打すれば同じ敵への集中が強まる、わけではない
分散攻撃 左 僚機がそれぞれ自分で敵を選んで戦う。敵を攻撃しやすい位置へ誘うこともある 任務で一番大事な敵を必ず狙ってくれる保証はない
特殊兵装使用許可 右 僚機に特殊兵装を使ってよいと許可する。もう一度押すと使用を止める 押した瞬間に一斉に撃つ命令ではない。弾を補充する命令でもない
援護 下 自分の後ろについて、自分を狙う敵を優先して攻撃する。チャフやフレアで迫るミサイルを減らすこともある 無敵になるわけでも、ミサイルを必ず防いでくれるわけでもない

指示の中身は日本語公式サイトの説明、ボタンの向きは発売前の試遊動画のHUDと海外の解説記事で確認したものだ。手元のゲームで一度確かめておくと安心だ。ほかの基本操作はAC8の操作設定にまとめている。

「狙う敵」と「特殊兵装の許可」は別の話

ここで一番大事なのは、4つの指示が2つの系統に分かれていることだ。

前方攻撃、分散攻撃、援護の3つは、「僚機がどう動き、どの敵を狙うか」を決める指示だ。一方、特殊兵装使用許可は、「僚機が特殊兵装を使ってよいかどうか」のスイッチになっている。

つまり、「前方攻撃で重要な敵を狙わせつつ、特殊兵装は温存する」とか、「援護で自分を守らせながら、特殊兵装は許可しておく」といった組み合わせができる。私はこれに気づいてから、僚機の使い方がずいぶん上手くなった気がする。

場面別の使い分け

複数の機体が入り交じる空戦
複数の機体が入り交じる空戦。ターゲットの選択と僚機への指示を使い分ける。 AC8公式/©Bandai Namco Entertainment Inc.

場面ごとに、私がよく使う指示の組み合わせをまとめておく。

場面 動きの指示 特殊兵装 ねらい
戦闘の始まり、敵の様子を見たい 援護 許可しない まず自分の身を守りつつ、状況をつかむ
優先して落としたい敵をロックした 前方攻撃 状況次第 僚機の火力を一つの目標に集める
敵に囲まれた、敵がばらけている 分散攻撃 許可しない 僚機に手分けして数を減らしてもらう
敵に追われて照準を合わせられない 援護 許可しない 後ろの敵を僚機に任せて立て直す
大型の艦艇や巨大兵器、地上の密集地 前方攻撃 許可する 一気に削る。終わったら許可を切る
長い任務の序盤 任務に合わせて 許可しない 終盤のために特殊兵装を温存する

海外の解説記事でも、「まず援護で始めて、優先目標をロックしたら前方攻撃に切り替える」「囲まれたら分散攻撃」「特殊兵装は大型艦や巨大兵器、密集した地上目標にだけ許可して、終わったら切る」という使い方がすすめられていた。私のやり方とほぼ同じで、ちょっとうれしかった。

援護は「追われたとき」の命綱

個人的に一番頼りにしているのが援護だ。敵に後ろを取られてミサイル警報が鳴り続けているとき、援護を出すと僚機が後ろの敵を追い払いにきてくれる。チャフやフレアでミサイルを減らしてくれることもある。

ただ、これで無敵になるわけではない。援護を出したからといって、全部のミサイルを防いでくれるわけではないので、自分でも回避は続けたい。あくまで「立て直すための時間を稼いでもらう」くらいに考えておくのがちょうどいい。

前方攻撃は「狙いを合わせる」ための指示

前方攻撃は、自分がいま選んでいる敵を僚機にも狙わせる指示だ。つまり、僚機の狙いは自分のターゲットで決まる。だから前方攻撃を出す前に、まず自分が「本当に落としたい敵」を選んでおくことが大事になる。

もう一度押すと、その前方周辺の別の敵に狙いが移る。ここで勘違いしやすいのが、連打すれば同じ敵にもっと集中してくれる、という思い込みだ。実際は狙いが別の敵に移っていくので、同じ敵を落としてほしいなら、押すのは一回でいい。

分散攻撃は「数を減らしたいとき」の指示

分散攻撃は、僚機がそれぞれ自分で敵を選んで戦う指示だ。敵が広く散らばっているときや、周りを囲まれたときに、手分けして数を減らしてもらうのに向いている。

ただし、僚機が選ぶ敵は、任務で一番大事な敵とは限らない。護衛任務で、守るべき相手を狙う敵がいるなら、分散攻撃に任せきりにせず、その敵を自分で選んで前方攻撃を出したほうが確実だ。私も護衛任務では、脅威になる敵を見つけたら前方攻撃、それ以外は分散攻撃、と切り替えるようにしている。

特殊兵装の許可は「出しっぱなし」にしない

出撃を待つ機体のミサイルと爆弾
出撃を待つ機体のミサイルと爆弾。公式の「特殊兵装2種搭載」の紹介より。 AC8公式/©Bandai Namco Entertainment Inc.

僚機の運用で一番やりがちな失敗が、特殊兵装の許可を出しっぱなしにすることだ。

海外の掲示板には「ジョーカー隊は特殊兵装を食い尽くす」というネタ混じりの投稿が立っていて、思わず笑ってしまった。許可を出しっぱなしにしていると、僚機は特殊兵装をどんどん使って、肝心な場面で弾切れになってしまう。一番欲しい場面で「僚機の特殊兵装がもうない」ということが、本当に起こる。

だから私は、温存したい場面では許可を出さず、重要な目標や密集した目標が出てきたところでだけ許可して、片付いたらすぐ切るようにしている。このメリハリだけで、僚機の特殊兵装はずっと長持ちする。

電子戦機を僚機にしているときは、さらに短く使う。海外の掲示板では、電子戦機の僚機に許可を出して、妨害や支援が一度作動したらすぐ許可を切る、という使い方が話題になっていた。効果の続く時間や、もう一度使えるまでの時間ははっきりしていないので、決まったテクニックとまでは言えないが、長い任務では試してみる価値がある。

僚機の機体と兵装の選び方

格納庫で出撃を待つF/A-18C
格納庫で出撃を待つF/A-18C。機体選びはここから始まる。 AC8公式/©Bandai Namco Entertainment Inc.

僚機の兵装は自分で選べない

僚機の機体は、自分が機体ツリーで手に入れた機体の中から選べる。ただし、僚機の特殊兵装は機体ごとに決まっていて、自分の機体のように自由には選べない。

海外では、自分のF-22Aを4AAMとQAAMにしたのに、僚機のF-22AはXSDBと4AAMになっていた、という報告が出ている。私も編隊画面で「あれ、自分と違うぞ」となったことがある。僚機の役割は機体名だけで決めず、編隊画面に表示される僚機の兵装を見て決めるのが確実だ。

迷ったら、任務に合わせて編成を組んでくれる自動編成機能を一度使ってみるといい。

自分の苦手な役割を僚機に任せる

私が気に入っているのは、自分の苦手な役割を僚機に任せる使い方だ。自分は空戦に集中したいなら、僚機は対地の特殊兵装を持つ機体で揃える。逆に、自分が対地や対艦に集中したいなら、僚機には空戦向きの機体を回す。

海外では、僚機をRafale Mで揃えて、LACMで対地支援させると強いという声がある。この組み合わせは確かに強い。地上の目標が多い任務では、僚機のLACMが次々に目標を潰してくれて、自分は空の敵に集中できる。

任務の種類ごとに、私が考える編成の例をまとめておく。

任務 自分の役割 僚機に任せること よく使う指示
空戦中心 手強い敵との格闘戦 数の多い雑魚の掃除 分散攻撃、要所で前方攻撃
対地中心 空の敵の排除 地上の密集目標の処理 前方攻撃+特殊兵装の許可
対艦 遠くからの対艦攻撃 艦隊を守る敵機の相手 援護、分散攻撃
護衛 脅威になる敵を優先して落とす 残りの敵の数減らし 前方攻撃と分散攻撃の切り替え

同じ機体の2機目以降は、最初の1機よりずっと安く買える。ただ3機分となるとそれなりの額になるので、編隊画面で兵装を確かめてから買うようにしたい。機体選びの考え方はAC8のおすすめ機体、特殊兵装の種類と使い分けはAC8の特殊兵装一覧で詳しく書いている。

チェックポイントからやり直したら、指示を確認する

海外の掲示板には、チェックポイントからやり直すと、僚機への指示の状態が戻っていたという報告もある。1件だけの報告なので、不具合と決めつけることはできない。ただ、やり直したあとはHUDの表示を見て、いまどの指示が出ているか、特殊兵装の許可がどうなっているかを確かめるクセをつけておくと安心だ。

僚機はどこまで頼れるのか

ここは正直に書いておきたい。僚機の評価は、人によってかなり割れている。

海外のレビューでも、PC Gamerやドイツのゲームサイトは、指示を出した僚機の働きを高く評価している。動画のレビューでも、自分の苦手な役割を僚機で補えるのがいい、という声があった。一方で、TechRadarのレビューは、僚機への指示が勝敗を左右するほどではなかったと書いている。

なぜここまで評価が割れるのか。乗っている機体や難易度、そしてプレイヤー自身がどれだけ指示を出す余裕があるかによって、僚機の必要度が変わるからではないかと私は思っている。ただ、これを確かめた検証は見当たらない。

私自身の感覚では、僚機は「いないと困る」ほどではないが、「うまく使うと確実に楽になる」存在だ。だから「僚機必須」とも「全部任せればいい」とも思わない。自分の手が回らないところを任せる、くらいの距離感がちょうどいい。

自分で効果を確かめるなら

僚機の効果が気になったら、自分で比べてみるのが一番だ。同じミッション、同じ機体、同じ難易度で、指示なし、前方攻撃、分散攻撃、援護をそれぞれ試してみる。特殊兵装の許可は、別に分けて比べる。

比べるのは、目標を倒すまでの時間、自分が受けたダメージ、僚機が落とした敵の数あたりだ。そして、指示の効果そのものと、「自分が操縦しやすくなったかどうか」は分けて考える。僚機が敵を落としてくれなくても、後ろを守ってくれるだけで自分の照準が安定するなら、それは十分な効果だ。

実在の編隊戦術から見るジョーカー隊

最後に、ミリタリー好きとしてどうしても書いておきたい話がある。AC8のジョーカー隊が4機編隊で戦うのは、実は戦闘機の歴史そのものだ。

第二次世界大戦の前、ドイツ空軍はスペイン内戦の経験から、2機1組の「ロッテ」と、それを2つ組み合わせた4機の「シュヴァルム」という編隊を生み出した。長機が攻撃し、列機がその後ろを守る。AC8の「援護」の指示は、まさにこの列機の役割だ。

アメリカ海軍では、ジョン・サッチ少佐が、旋回性能で勝る零戦に対抗するために、2機が互いの後ろを守り合う「サッチ・ウィーブ」という機動を編み出した。これはミッドウェー海戦でも使われている。

日本海軍の戦闘機隊は、開戦当初は3機で1個小隊を組んでいたが、戦争の途中から、2機のペアを基本にした4機の小隊へ移っていった。紫電改で知られる343空も、この4機編隊で戦った。

そして、日本の撃墜王として知られる坂井三郎は、自分の列機を一機も失わなかったと語っていたことで知られる。僚機を生かして連れて帰ることこそが、長機の腕の見せどころだったのだ。

AC8で援護を出し、僚機と連携して敵を落とすたびに、私はこの80年の編隊戦術の歴史を少しだけ追体験している気分になる。ミッドウェー海戦はミッドウェー海戦敗北の真相、343空は紫電改の解説、坂井三郎は坂井三郎とはで詳しく書いている。

編隊の歴史を手元で楽しむ

4機編隊で戦った343空の紫電改は、大きなスケールで作ると迫力がある。

坂井三郎が列機とともに戦った日々は、『大空のサムライ』で読める。ジョーカー隊を率いる気分で読むと、また違った味わいがある。

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よくある質問

僚機への指示はいつから使える?

物語の序盤、プレイヤーがジョーカー隊の指揮を執るようになってから使えるようになる。

僚機の特殊兵装は選べる?

選べない。僚機の特殊兵装は、割り当てた機体ごとに決まっている。編隊画面で確認してから機体を選ぶのが確実だ。

特殊兵装の許可はずっと出しておいていい?

おすすめしない。僚機が特殊兵装をすぐに使い切ってしまう。重要な目標や密集した目標のときだけ許可して、終わったら切るのがいい。

援護を出せばミサイルを防いでくれる?

チャフやフレアでミサイルを減らしてくれることはあるが、必ず防いでくれるわけではない。自分でも回避を続けたい。

前方攻撃は何回押せばいい?

同じ敵を狙わせたいなら一回でいい。もう一度押すと、その前方周辺の別の敵に狙いが移る。連打すると、かえって狙いがばらけてしまう。

最初はどの指示から覚えればいい?

まずは援護と、特殊兵装の許可の切り替えから覚えるのがおすすめだ。追われたら援護、大物や密集地が来たら許可、終わったら切る。この2つだけでも、僚機の働き方はかなり変わる。

僚機に全部任せればクリアできる?

僚機はうまく使うと確実に楽になるが、全部任せればいいというものではない。自分の手が回らないところを任せる、くらいの使い方がちょうどいい。

まとめ|僚機は「手が回らないところ」を任せる相棒

AC8の僚機への指示は、十字キーで出す4種類だけだ。それでも、狙う敵の指示と特殊兵装の許可を分けて考え、場面に合わせて切り替えるだけで、空戦はぐっと楽になる。

特殊兵装の許可は出しっぱなしにしない。僚機の兵装は編隊画面で確かめる。自分の苦手な役割を任せる。そして、全部を任せきりにはしない。これだけ押さえておけば、ジョーカー隊は頼れるチームになる。

ロッテの列機も、サッチ・ウィーブのペアも、343空の4機編隊も、互いの背中を預け合って戦った。AC8の僚機も同じだ。うまく背中を預けられたとき、このゲームは一段と面白くなる。

発売後の評価やアップデート情報はエースコンバット8の最新情報まとめに、シリーズの過去作で僚機と戦った話が気になる人はACE COMBAT ZEROの解説にまとめているので、あわせてどうぞ。

これからジョーカー隊に入隊する人は、まずここから。

最後まで読んでくれてありがとう。次の出撃の編隊を考えながら、これを飲んでいる。

出典・参考資料

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この記事を書いた人

軍研ノート編集部のアバター 軍研ノート編集部 自衛隊・兵器 / 戦史 / サバゲー

自衛隊で6年間勤務した編集長を中心に、自衛隊時代の仲間やサバゲーを通じた知人と記事を制作。経験と公開資料をもとに、装備の仕組みや歴史、その背景にある人々の工夫を掘り下げています。「かっこいい」から、その先の理解へ。編集長のプロフィール → 運営・編集方針

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