世界の戦闘機保有数ランキングTOP20|1位アメリカ1,791機・中国1,443機、日本13位「217機」の重み【2026年最新】

世界の戦闘機を俯瞰する大編隊

世界の戦闘機保有数ランキングは、1位アメリカ1,791機、2位中国1,443機、3位ロシア861機。日本は13位の217機で、上位20か国のうち7か国が東アジアと西太平洋に集中している。

数字を並べただけなら、これは10秒で終わる話だ。だが私がこのランキングを本当に面白いと思うのは、「戦闘機を数える」という一見単純な作業が、実際にはとんでもなく厄介だからである。同じ2026年のデータでも、資料が変われば中国は1,443機にも1,814機にもなる。ロシアに至っては861機と1,559機という倍近い開きが出る。

世界の戦闘機を俯瞰する大編隊
戦闘機の保有数は、国の防空範囲と航空産業の厚みを映す最初の物差しになる。

この記事では、まず国別のランキングを一覧で示したうえで、なぜ数字がここまでブレるのか、そして「保有数」という指標から日本の防空体制と防衛産業の現在地をどう読むべきかまでを整理していく。機体そのものの強さの序列を知りたい人は世界最強戦闘機ランキングTOP10を、国家全体の総合力で見たい人は世界軍事力ランキングTOP10を先に読んでもらったほうが早い。ここで扱うのは、あくまで「どの国が、何機持っているのか」だ。

目次

世界の戦闘機保有数ランキングTOP20【2026年最新】

戦闘機の保有数と整備機を比較する航空基地
同じ保有数でも、世代・保管状態・整備体制によって実際に使える戦力は大きく変わる。
このランキングの読み方

まず結論から。以下はGlobal Firepower(GFP)が2026年版で公表した、戦闘機・要撃機の保有数による国別ランキングである。

順位戦闘機保有数主力機種
1アメリカ1,791機F-35、F-22、F-15、F-16、F/A-18
2中国1,443機J-20、J-16、J-11、J-10
3ロシア861機Su-35、Su-30、Su-27、MiG-29、Su-57
4インド476機Su-30MKI、ラファール、テジャス
5北朝鮮341機MiG-29、MiG-23、MiG-21
6パキスタン331機JF-17、J-10C、F-16
7サウジアラビア283機F-15SA、ユーロファイター、トーネード
8台湾258機F-16V、経国、ミラージュ2000-5
9エジプト242機F-16、ラファール、MiG-29M
10韓国242機F-15K、KF-16、F-35A、FA-50
11イスラエル239機F-35I、F-15I、F-16I
12フランス223機ラファール、ミラージュ2000
13日本217機F-15J/DJ、F-35A/B、F-2
14トルコ201機F-16
15イラン188機F-14、MiG-29、F-4
16ギリシャ178機F-16V、ラファール、ミラージュ2000
17スペイン136機ユーロファイター、EF-18
18ドイツ127機ユーロファイター、トーネード
19カタール115機ラファール、ユーロファイター、F-15QA
20アルジェリア111機Su-30MKA、MiG-29

21位はイギリスの103機、22位はシンガポールの100機と続く。

この表を眺めていて最初に引っかかるのは、イギリスがカタールより下だという点だろう。かつて世界の空を支配した大英帝国の空軍が、人口約300万人の湾岸国家に機数で負けている。これは英軍が弱いという話ではなく、後で述べる「数え方」と「国防思想」の違いが表に出た結果だ。

ランキングの選定基準と出典

順位付けの基準は明快で、各国が保有する戦闘機・要撃機の機数のみである。F-22やF-35のような第5世代機も、退役間近のMiG-21も、1機は1機として数える。

出典はGlobal Firepower 2026年版の戦闘機保有数データを主軸とし、対照データとしてFlightGlobalのWorld Air Forces Directory 2026を用いた。後者は161か国、延べ52,200機超の軍用機を収録した年次レポートである。

そして重要なのはここからだ。この2つの資料は、同じ年の、同じ国について、まったく違う数字を出してくる。

なぜ資料ごとに数字が違うのか──戦闘機保有数の「数え方」問題

戦闘機の整備と部品供給を行う格納庫
在籍機数と任務可能機数の差は、部品・整備員・設備という見えにくい基盤で生まれる。

私は今回、GFPとFlightGlobalの数字を上位10か国ぶん1行ずつ並べて表にしてみた。結果がこれである。

GFP(戦闘機・要撃機)FlightGlobal(作戦機全体)
アメリカ1,791機2,718機+927機
中国1,443機1,814機+371機
ロシア861機1,559機+698機
インド476機600機+124機
北朝鮮341機455機+114機
パキスタン331機421機+90機
サウジアラビア283機364機+81機
韓国242機340機+98機
エジプト242機332機+90機
イスラエル239機284機+45機

上位10か国で最も差が開いたのはロシアで、実に698機。次いでアメリカの927機(比率で見ればロシアのほうが深刻だ)。この食い違いには3つの原因がある。

原因1:そもそも「戦闘機」の範囲が違う

FlightGlobalの作戦機カテゴリーには戦略爆撃機が含まれる。アメリカのB-52やB-2、中国のH-6、ロシアのTu-95が全部そこに入っている。爆撃機は間違いなく強力な戦力だが、制空戦闘をする機体ではない。爆撃機を軸に世界を見たい人は世界最強爆撃機ランキングTOP10のほうが目的に合うはずだ。

さらに厄介なのが攻撃機の扱いである。ロシアのSu-24やSu-25は対地攻撃を主任務とする機体で、戦闘機として数えるかどうかは資料の思想次第。この2機種だけで750機以上あるので、含めるか外すかでロシアの順位は大きく動く。

原因2:保管機・予備機を数えるかどうか

アメリカにはアリゾナ州デービスモンサン基地に「ボーンヤード」と呼ばれる巨大な航空機保管施設があり、退役させた機体はそこへ送られて在籍リストから外れる。つまりアメリカの公表機数は、原則として「飛ばす気がある機体」だけを指す。

一方、明確なボーンヤードを持たない国では、基地の隅で朽ちかけている機体も衛星画像から拾われてカウントされてしまう。北朝鮮の455機という数字がまさにそれで、実際に飛べる機体は全体の15〜25%程度ではないかとみられている。冷戦期にソ連から供与された機体が、そのまま滑走路脇に並んでいるわけだ。

原因3:在籍していても飛べるとは限らない

最後が稼働率の問題である。ここはアメリカも例外ではない。米会計検査院(GAO)は2026年6月、米軍のF-35のうち完全な任務遂行が可能な機体は全体の4分の1程度にとどまると警告している。世界最先端のステルス機ですら、部品供給と整備能力の制約からは逃げられない。

英王立防衛安全保障研究所(RUSI)のジャスティン・ブロンク氏は、旧式のMiG-29やSu-24、Su-25を除外したうえで、ロシアの実働戦闘機を545〜560機、戦略爆撃機を110〜115機と見積もっている。FlightGlobalの1,559機という数字とは、もはや別の国の話をしているように見える。

保有数という指標は、こうした前提を理解したうえで使う道具だ。1機あたりの価格差まで含めて「戦力の重み」を考えたい人は、世界の戦闘機価格ランキングTOP15と合わせて読むと立体的に見えてくる。

【1位】アメリカ 1,791機──「3つの空軍」を持つ唯一の国

米中の戦闘機と早期警戒機が飛行する編隊
米中の機数差を読むときは、戦闘機の世代、支援機、海空軍の運用単位まで確認したい。

アメリカの強みは機数そのものより、その構造にある。空軍、海軍、海兵隊がそれぞれ独立した航空戦力を持ち、事実上3つの空軍が並立しているのだ。米軍全体の軍用機は13,000機を超え、そのうち作戦機が2,718機。空軍が練習機と無人機を除いて約4,000機、海軍・海兵隊が約3,300機を運用している。海軍・海兵隊航空隊だけを切り出しても、世界第2位級の航空戦力になる計算だ。

面白いのは、公表データが実態より控えめに出ることがある点である。FlightGlobalのリストでは米空軍のF-35Aは439機、F-22は177機とされているが、F-35Aは2025年末までに500機以上が納入済み、F-22も重整備中の機体を含めれば185機前後というのが実情だ。世界で最も情報公開が進んでいる国ですら、リストと現物にはズレが出る。

なお、生産が終了して久しいF-22ラプターの性能と退役時期については個別記事で詳しく扱っている。「世界最強」と呼ばれながら187機しか作られなかったこの機体は、量とのトレードオフを象徴する存在だ。

米軍が戦闘機の数を維持できていないという事実も見逃せない。米空軍の規模は第二次世界大戦以降ほぼ一貫して縮小を続けており、この傾向は今後も続く見通しである。失われる「量」を埋める答えとして米空軍が本気で投資しているのが、無人戦闘機CCAというわけだ。

模型の世界では、この1位の主力機が最も手に入れやすい。空自仕様と共通の機体形状を持つF-35Aは、1/48スケールで組むとステルス機特有の平面構成と機首まわりの複雑な折れ線が実感できる。写真で見ると滑らかに見える機体が、手元では驚くほど「角ばっている」ことに気づくはずだ。

【2位】中国 1,443機──2年で236機を積み増した唯一の国

2024年から2026年にかけて、戦闘機保有数を最も大きく伸ばしたのは中国である。その増加幅は236機。この2年間で、フランス1か国ぶんに匹敵する戦闘機戦力が東アジアに追加されたことになる。

ステルス戦闘機J-20は300機以上が引き渡されたとみられ、アメリカに次ぐ世界第2位の第5世代機部隊が完成しつつある。2025年の中国の戦闘機生産数は220〜280機と推定され、内訳はJ-20が約100機、J-16が約60機、J-15系が約30機、艦載ステルス機J-35系が20〜30機。空軍に年間約200機、海軍航空隊に約50機という配分だ。

この生産ペースは、アメリカのF-35が年間約150機であることと比べても遜色ない。中国が独自エンジンの実用化にめどをつけ、ロシア製パワープラントへの依存から脱しつつあることが、この量産を支えている。技術ファンとして正直に言えば、ここは素直に脅威だと感じる部分だ。

一方で、中国は膨大な旧式機の更新も同時に抱えている。J-7とJ-8という第2〜第3世代機の在庫が大きく、退役と新造が相殺されるため、戦闘機の総数自体はこの5年ほど横ばいか微減で推移してきた。つまり中国が積み上げているのは「数」ではなく「」であり、保有数ランキングの順位だけを見ていると本質を見誤る。

機種ごとの役割分担を知りたい人は中国空軍の戦闘機一覧を、陸海空を含めた全体像は中国人民解放軍の軍事力を参照してほしい。

日本にとって、これは統計上の話では終わらない。防衛省報道官は2026年6月の会見で、中国が日本の保有しない爆撃機を219機保有し、直近10年で80機以上増加していると指摘している。さらに2025年12月には、中国空母から発艦したJ-15戦闘機が、対領空侵犯措置にあたっていた航空自衛隊のF-15戦闘機に対してレーダー照射を断続的に行う事案が発生した。数字の増加は、そのまま現場の緊張として跳ね返ってくる。

中国ステルス戦闘機J-20の実力を個別に押さえておくと、この2位という順位の意味がより具体的に見えるはずだ。

【3位】ロシア 861機──「数」と「実力」が最も乖離する国

ロシアはこのランキングで最も評価が難しい国である。GFPは861機、FlightGlobalは1,559機、RUSIの分析では実働戦闘機545〜560機。どれを採用するかで、ロシアは世界2位にも4位相当にもなる。

決定的なのは生産能力だ。ロシアの戦闘機生産はここ5年、年間24〜35機程度で推移しているとみられる。中国の10分の1、アメリカの5分の1という水準である。老朽化による自然減と実戦での損耗を補うには、この数字はあまりにも足りない。

ただし、Su-30・Su-34・Su-35・Su-57で構成される中核部隊に限れば、規模は緩やかに拡大しているという見方もある。全体としては縮小しながら、精鋭部分だけを維持するという構図だ。ロシア唯一の第5世代機についてはSu-57の性能と実戦配備の現状で詳しく扱っている。

保有数3位」という肩書きと、実際に飛ばせる戦力との距離。ロシアはその教科書のような事例と言っていい。

【4位〜10位】アジアと中東に集中する「数の空軍」

4位以下を見ると、地域的な偏りがはっきりする。

順位保有数特徴
4インド476機MiG-21退役の穴を埋めきれていない
5北朝鮮341機大半が冷戦期の機体で稼働率は低い
6パキスタン331機JF-17とJ-10Cで中国製比率が上昇
7サウジアラビア283機湾岸最大の航空戦力、機体は西側製
8台湾258機F-16Vへの改修で質的向上を優先
9エジプト242機米・仏・露の混成という珍しい構成
10韓国242機国産FA-50の輸出でも存在感

インドは長年の課題を抱えている。老朽化したMiG-21の退役が進む一方、ラファールの追加調達と国産テジャスの量産が追いつかず、飛行隊数の目減りが続く。世界4位の保有数を維持していても、内実は「減らさないための戦い」だ。

台湾の258機という数字は、対岸に1,443機を抱える中国と比べれば絶望的な差に見える。だが台湾は数で張り合うことを早い段階で放棄し、F-16Vへの近代化改修と対艦・防空ミサイル網に資源を集中させてきた。この選択が現実にどう効くのかは、台湾有事で日本はどうなるのかで整理している。

パキスタンが6位に入っている点も注目に値する。JF-17は中国との共同開発機で、近年はJ-10Cの導入も進んだ。南アジアの空が中国製機体で塗り替えられつつあるという事実は、輸出という視点で見たときに大きな意味を持つ。

【11位〜20位】ヨーロッパと中東、そして日本

11位以下には、を優先した先進国と、オイルマネーで機数を揃えた湾岸諸国が混在する。

順位保有数特徴
11イスラエル239機F-35Iを独自改修して運用
12フランス223機ラファール1機種への集約が進む
13日本217機F-15J・F-35A・F-2の3系統
14トルコ201機F-16中心、国産KAANを開発中
15イラン188機制裁下で旧式機を維持
16ギリシャ178機欧州有数の戦闘機保有国
17スペイン136機ユーロファイター主体
18ドイツ127機経済規模に比して控えめ
19カタール115機3機種を並行運用する異例の構成
20アルジェリア111機アフリカ最大級のロシア製部隊

フランスが12位という位置にいるのは、機種をラファールに絞り込んで運用効率を上げる戦略の結果だ。輸出でも成功を収めており、エジプト、ギリシャ、カタール、インドと、この表の中に何度もラファールの名前が出てくる。ラファール戦闘機が輸出で成功した理由は、機体そのものの性能以上に興味深い。

ドイツの127機は、欧州最大の経済規模を持つ国としてはかなり控えめだ。だが冷戦終結後の軍縮を経てなお、ユーロファイター・タイフーンという一級品を運用し続けている事実は評価すべきだろう。欧州は数を捨ててと共同開発を取った地域だ。

イランの188機は、その大半が1979年の革命以前に導入された機体か、冷戦期のソ連製である。F-14を今なお飛ばしている唯一の国であり、制裁下で40年以上機体を維持してきた整備能力は、技術的には驚嘆に値する。イランの軍事力と革命防衛隊の実力については別途詳しく扱った。

日本は13位・217機──「320機」という国家目標との距離

日本の沿岸基地から離陸するF-15・F-2・F-35系戦闘機
日本はF-15J、F-2、F-35の3系統を組み合わせ、スクランブルと防空任務を支えている。

さて、日本である。

GFPの2026年データで日本は13位、217機。これは航空自衛隊が運用する戦闘機のうち、要撃・制空任務を主とする機体を数えた値とみられる。実際の保有機は、F-15J/DJが約200機、F-2A/Bが約90機、そしてF-35A/Bが導入計画ベースで147機。機種構成の詳細は日本の戦闘機一覧にまとめてある。

防衛力整備計画が定めた「戦闘機約320機」

日本の戦闘機保有数には、明確な国家目標がある。2022年12月に閣議決定された防衛力整備計画の別表3では、航空自衛隊の戦闘機部隊を13個飛行隊、戦闘機数を約320機とすることが定められた。従来の目標から増勢された数字である。

さらに同計画には、航空戦力の量的強化をより進めるため、2027年度までに必要な検討を実施して措置を講じること、その際に無人機(UAV)の活用可能性を調査することが明記されている。つまり日本は今、戦闘機の数を「増やす」方向に舵を切っている数少ない先進国のひとつだ。

スクランブル595回が示す現場の負荷

数字の意味を最も生々しく伝えるのが、緊急発進の実績である。統合幕僚監部が2026年4月17日に公表した令和7年度(2025年度)緊急発進実施状況によれば、2025年度のスクランブル回数は595回。前年度から109回減り、過去5年で最も少なかった。

対象別では中国機が366回で全体の約61%、ロシア機が214回で約36%。方面隊別では南西航空方面隊が348回と突出し、北部航空方面隊が165回、西部が46回、中部が36回と続く。

減ったとはいえ、595回である。1日あたり1.6回、日本のどこかで戦闘機が上がっている計算になる。しかも2025年度には尖閣諸島周辺で中国海警船の艦載ヘリによる領空侵犯が発生し、前述のJ-15によるレーダー照射事案も起きた。回数が減っても、一件あたりの深刻度はむしろ上がっている。

217機という数字の裏には、これだけの実任務がある。どの基地からどの機体が上がるのかは航空自衛隊の基地一覧を見ると具体的に把握できる。

3系統を維持するという選択

日本がF-15J、F-2、F-35という3系統を並行運用している点は、諸外国と比べても特徴的だ。フランスがラファール1機種に集約し、トルコがF-16に依存しているのとは対照的である。

40年以上飛び続けるイーグルは、いまF-15J改(JSI)への近代化改修によって令和仕様へ生まれ変わりつつある。国産のF-2戦闘機は対艦攻撃能力に特化した設計で、島嶼防衛という日本固有の要求に応えてきた。そして第5世代機として空自の主力になりつつあるのがF-35A/Bだ。

なお、この217機を飛ばしているのは当然ながら人間である。パイロットの採用倍率がどう推移し、どのルートで空自の操縦者になれるのかは航空自衛隊パイロットになる3ルートでまとめた。機体を増やすより、乗せる人を確保するほうが難しいというのが、いまの自衛隊が直面している現実だ。

制空の主力として40年間日本の空を守り続けてきたF-15Jは、1/32の大スケールで組むと双発エンジンの重厚さと主翼面積の大きさが手に取るようにわかる。スクランブルで真っ先に上がる機体を自分の手で組み上げると、595回という数字の重みが少し違って感じられる。

機種別で見る世界の戦闘機保有数──最も数が多いのはF-16

国別ではなく機種別に数えると、世界の空はまったく違う姿を見せる。FlightGlobalの集計による機種別のシェアがこれだ。

順位機種保有数世界シェア
1F-16 ファイティング・ファルコン約2,700機約19%
2Su-27系(Su-30/34/35含む)1,299機約9%
3F-15 イーグル系897機
4F-35 ライトニングII883機
5F/A-18 ホーネット系874機
6MiG-29728機
7J-7/F-7649機
8ユーロファイター・タイフーン528機
9Su-24383機
10Su-25371機

なお、F-16の機数は「世界の戦闘機の約19%」という公表シェアから逆算した概算値であり、他の機種のように直接公表された数字ではない。ここは正確を期すために明記しておく。

世界の戦闘機のおよそ5機に1機がF-16だという事実は、何度見ても圧倒される。1970年代に「軽量・安価な補完機」として生まれた機体が、半世紀後に世界標準になった。この表の中で、トルコもエジプトも台湾もギリシャもF-16運用国である。F-16が今も売れ続ける理由は、性能表からは読み取れないところにある。

なお、リスト上の数字と納入実績にはここでもズレがある。F-35は2025年末までに約1,200機が引き渡されており、実態としてはすでに世界第3位の機種と考えたほうが正確だ。年間約150機のペースで増え続けているため、数年以内にF-15を抜き、Su-27系にも迫る。ステルス機だけを比較したい人は世界最強ステルス戦闘機ランキングが参考になるだろう。

一方、中国のJ-7は退役が進行中で、この649機という数字は今後急速に減っていく。世代交代の途中にある機種が上位に居座っているのも、保有数ランキングの面白いところだ。

模型で世界の空の勢力図を再現したいなら、F-16から始めるのが理にかなっている。運用国が多いぶん、デカール替えで各国仕様を作り分ける楽しみもある。世界シェア19%の意味は、キットを何機か並べてみると腹に落ちる。

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2030年代の保有数ランキングはどう変わるか

有人戦闘機と随伴無人機が連携する2030年代の航空戦力
GCAPやCCAの時代には、有人機の機数だけでは航空優勢を測れなくなる可能性がある。

保有数の未来は、実は現在の生産数を見ればかなりの精度で予測できる。

年間戦闘機生産数(推定)
中国220〜280機
アメリカF-35が約150機(輸出含む)
ロシア24〜35機

この3行が、2030年代の空の勢力図をほぼ決めてしまう。中国は年間200機超を国内向けに供給し続け、アメリカは同盟国への輸出を含めて年150機ペース。ロシアは損耗を補うことすらできていない。

ただしアメリカの次世代機戦略は、単純な機数勝負から降りつつある。第6世代機F-47の調達計画は185機前後とされ、F-35の計画数のおよそ1割にとどまる。高価な有人機を絞り込み、そのぶんを無人機で補うという考え方だ。

日本も同じ方向を向いている。日英伊が共同開発する第6世代機GCAPは2035年の配備開始を目指しており、その運用構想の核心がGCAPの随伴無人機(CCA)である。2026年版防衛白書では、無人機とAIを活用した「新しい戦い方」について新たに章が設けられた。防衛力整備計画が戦闘機数の検討と並べてUAVの活用可能性を挙げていたのも、この流れの中にある。

つまり2030年代の「戦闘機保有数ランキング」は、いまと同じ物差しでは測れなくなる可能性が高い。有人機100機と無人機300機を持つ国と、有人機200機だけの国。どちらが強いのかを、私たちはまだ答えを持っていない。

戦闘機保有数から読む防衛産業の勢力図

保有数のランキングは、そのまま防衛企業の売上構造に対応している。ここは投資家目線で見ると一気に景色が変わる部分だ。

世界シェア19%のF-16と、シェアを伸ばし続けるF-35。この2機種を押さえているのがロッキード・マーチンである。同社は2026年に入ってもF-35とヘリコプター関連で大型の国防契約を獲得しており、受注残の厚みが収益の土台になっている。事業構造の詳細はロッキード・マーチン(LMT)株の解説にまとめた。

日本側では、F-2の製造とF-15Jの改修、そしてGCAPの機体開発を担う三菱重工業が中核に位置する。三菱重工の防衛事業は艦艇・ミサイル・宇宙にも広がっており、戦闘機はその一部門にすぎない。世界の防衛企業の序列そのものを俯瞰したい場合は世界の軍事・防衛産業企業ランキングTOP30が使える。

ここで冷静に押さえておきたいのは、保有数の多さが必ずしも企業の収益に直結しないという点だ。北朝鮮の341機もイランの188機も、西側企業には1円の売上ももたらさない。制裁対象国の機体は更新も部品供給も止まっているからだ。逆に、機数が少なくても更新サイクルの早い先進国のほうが、企業にとっては安定した収益源になる。数量と収益は別の話である。

また、防衛関連は国家予算という政治的要因に業績が左右されるセクターであり、契約形態によっては受注が増えても利益率が悪化する例もある。実際、ロッキード・マーチンは固定価格契約とサプライチェーン制約が短期的な利益率を揺らす要因として指摘されてきた。銘柄ごとの整理は防衛関連銘柄の完全投資ガイドに譲る。

なお、ここで述べたのは公開情報の整理であり、特定銘柄の購入を勧めるものではない。将来の株価を保証するものでもない。各国の防衛予算は政治判断ひとつで方向が変わるし、為替の影響も受ける。投資は自己責任で、余裕資金の範囲で検討してほしい。

まずは口座を持っていないと、防衛関連銘柄を眺めることもできない。日本株・米国株・NISAをひとつのアプリで扱えるサービスは、最初の一歩としては使いやすい部類だ。

戦闘機保有数がなぜ国ごとにこうも違うのか、その背景にある産業構造と地政学を体系的に理解したいなら、この一冊が近道になる。

世界の戦闘機保有数に関するよくある質問

Q1. 世界で一番戦闘機を持っている国はどこか

アメリカである。GFPの2026年データで1,791機、FlightGlobalの作戦機ベースでは2,718機。2位の中国とは350機前後の差があり、空軍・海軍・海兵隊という3系統を持つ構造上、当面この順位が入れ替わる可能性は低い。

Q2. なぜ資料によって戦闘機の数が違うのか

理由は3つある。爆撃機や攻撃機を「戦闘機」に含めるかどうかという分類の違い、保管・退役間近の機体を数えるかどうかという在籍基準の違い、そして在籍していても飛べるとは限らない稼働率の問題だ。この3点を確認せずに数字を比べると、簡単に誤読する。

Q3. 日本の戦闘機は何機あるのか

GFPの2026年データでは217機で世界13位。実機ベースではF-15J/DJが約200機、F-2A/Bが約90機、F-35A/Bが計147機を導入予定である。防衛力整備計画では戦闘機部隊13個飛行隊、戦闘機約320機という目標が定められている。

Q4. 中国はいつアメリカの保有数を抜くのか

現在の生産ペース(中国220〜280機、アメリカのF-35が約150機)だけを見れば追い抜きは近いように思えるが、中国はJ-7・J-8という旧式機の大量退役を同時に抱えているため、総数はここ5年ほど横ばいで推移している。単純な機数での逆転より、第5世代機の比率がいつ並ぶかのほうが実質的な論点だろう。日本の視点での比較は日本 vs 中国 軍事力リアル比較が詳しい。

Q5. 保有数が多い国ほど空軍が強いのか

そうとは限らない。北朝鮮は341機で世界5位だが、飛行可能な機体は15〜25%程度とみられ、パイロットの飛行訓練時間も極端に少ないとされる。逆にイギリスは103機で21位だが、全機が近代的で高い稼働率を維持している。数はあくまで戦力の一要素であり、機体の世代、稼働率、パイロットの練度、補給体制を合わせて評価する必要がある。 —

まとめ:217機の日本が、1,443機の隣国とどう向き合うか

世界の戦闘機保有数ランキングは、1位アメリカ1,791機、2位中国1,443機、3位ロシア861機。日本は13位の217機だった。

だがこの記事を通して見てきたとおり、保有数は「数え方」で大きく揺れる指標である。ロシアの861機は資料によって1,559機にも545機にもなり、北朝鮮の341機は実際には数十機しか飛べない可能性がある。数字を鵜呑みにせず、その裏側にある分類・在籍基準・稼働率を確認する。それができるかどうかが、ニュースを読む力の差になる。

そのうえで、日本にとっての現実は明快だ。対岸には2年で236機を積み増した1,443機の空軍があり、日本の空では年間595回のスクランブルが実際に上がっている。それに対して日本は、戦闘機320機という目標を掲げ、F-15Jの近代化とF-35の配備、そして2035年のGCAPへと歩を進めている。数で追いつくのではなく、と連携で埋めるという選択だ。

この記事で全体像を掴んだら、次は気になった一国、気になった一機を深掘りしてほしい。海の勢力図なら世界海軍力ランキングTOP15、防空の要ならイージス艦保有国ランキングが同じ切り口で読める。数字の裏側を一つずつ確かめていく作業は、地味だが確実に世界の見え方を変えてくれる。

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