「レオナルド」と聞いて、まず思い浮かぶのはダ・ヴィンチだろう。でも防衛の世界でレオナルドといえば、ローマに本社を置くイタリア最大の防衛企業のことだ。次期戦闘機GCAPのニュースを追っていると、イギリスのBAEシステムズ、日本の三菱重工と並んで、この名前が必ず出てくる。
ところが「で、何を作っている会社なの?」と聞かれると、意外と答えに詰まる。戦闘機の会社なのか、ヘリの会社なのか、レーダーの会社なのか。答えは「全部」で、しかもそのいくつかは、とっくに日本の海で働いている。海上自衛隊の掃海・輸送ヘリMCH-101も、護衛艦の前甲板にある76mm砲も、元をたどるとこの会社の製品だ。
この記事では、レオナルドの事業を部門ごとに分け、主な製品と日本との接点を一枚の対応図にまとめる。GCAPでの役割にも触れるが、計画そのものの解説は次期戦闘機GCAPの解説に、関わる企業の全体像はGCAP関連企業一覧に任せる。株価の予想もしない。
- レオナルドは、イタリアの国営持株会社フィンメカニカが傘下の名門ブランドを一つにまとめ、2017年に改名した会社
- 事業はヘリ、防衛エレクトロニクス、航空機、宇宙、サイバーの5本柱。売上も利益率もいちばん大きいのはエレクトロニクスで、ここが本丸
- 日本との接点は、川崎重工がライセンス生産する海自のMCH-101、護衛艦の76mm砲、そしてGCAPの共同事業会社エッジウィング
- 2025年から2026年にかけて、水中兵器部門を売り、装甲車メーカーを買い、宇宙部門を他社と統合する大きな組み替えの最中にある
結論:レオナルドは「イタリアの防衛産業をひとつにまとめた会社」
まず全体像を表にしておく。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名 | Leonardo S.p.A.(レオナルド) |
| 本社 | ローマ |
| 前身 | フィンメカニカ(1948年設立) |
| 現在の社名 | 2017年1月から(2016年は「レオナルド・フィンメカニカ」) |
| 筆頭株主 | イタリア経済財務省(約30%) |
| 2025年の売上 | 約195億ユーロ(受注は約238億ユーロ) |
| 受注残 | 約586億ユーロ(2026年6月末) |
| 兵器・軍事サービスの売上 | 世界12位、約138億ドル(SIPRI、2024年) |
| 従業員 | 約6万3,000人(2025年) |
| 上場 | ミラノ証券取引所 |
SIPRIのランキングで12位というのは、フランスのタレスやエアバスより上だ。ちなみに日本最大の三菱重工は同じ表で32位。企業規模の比べ方は世界の防衛企業の比較で詳しく書いた。
ひとことで言えば、ヘリコプター、レーダーなどの電子装備、戦闘機と練習機、宇宙、サイバー、そして最近は戦車や装甲車まで手がける、陸海空と宇宙の「総合防衛メーカー」だ。
社名の由来はダ・ヴィンチ──しかも彼は「兵器技術者」として売り込んだ
フィンメカニカは、戦後の1948年に国営の産業復興公社の下で、機械系の会社を束ねる持株会社として生まれた。その後、ヘリのアグスタ、艦砲のOTOメラーラ、軍用機のアレーニアやアエルマッキ、電子装備のセレックスなど、イタリアの名門を次々と傘下に収めていく。ただ、長いあいだ子会社はそれぞれ自分の看板で商売をしていた。
これを2016年1月に一つの会社に統合し、翌2017年に社名を「レオナルド」に変えた。由来はもちろんレオナルド・ダ・ヴィンチだ。
私はこの社名を、単なる「イタリアっぽい有名人の名前」だと思っていない。ダ・ヴィンチは30歳前後の1482年ごろ、ミラノの支配者ルドヴィーコ・スフォルツァに宛てて、自分を売り込む手紙を書いたとされる。そこには持ち運べる軽い橋、新しい大砲、敵陣に突っ込む覆いのついた車といった軍事の技が延々と並び、絵画や彫刻のことは最後のほうに少し添えられているだけだった。手紙は写しで伝わったもので細部には諸説あるが、あの天才が最初に「兵器の技術者」として就職活動をしたという話は、防衛企業の社名としてこれ以上ない縁だと思う。
ひとつの看板の下に集まった名門ブランド
今のレオナルドを理解する近道は、どの旧ブランドがどこに入ったかを見ることだ。
| 旧ブランド | もともと何の会社か | 今のレオナルドでの居場所 |
|---|---|---|
| アグスタ(1923年創業) | ヘリコプター | ヘリコプター部門 |
| ウェストランド(英国) | ヘリコプター。2000年代にアグスタと一体化 | ヘリコプター部門(英国ヨービル工場) |
| アエルマッキ(旧マッキ) | 戦闘機・練習機 | 航空機部門(M-346練習機) |
| アレーニア | 輸送機、戦闘機の共同生産 | 航空機部門・航空構造部門 |
| セレックスES | レーダー・電子戦装置 | 防衛エレクトロニクス部門 |
| OTOメラーラ | 艦砲・砲塔 | 防衛エレクトロニクス部門 |
| WASS | 魚雷・ソナー | 2025年に造船大手フィンカンティエリへ売却 |
旧日本軍ファンとして一つ触れておきたいのが、マッキの名前だ。第二次世界大戦のイタリア空軍で名機とされたC.202フォルゴーレは、このマッキの戦闘機だった。枢軸国として日本と同じ側にいた会社の系譜が、80年後には日本・イギリスと組んで次の戦闘機を作っている。歴史が一周して戻ってきたようで、私はこういう話に弱い。
レオナルドの事業と製品の対応図
レオナルドの事業を、部門ごとに製品と日本との接点で整理すると次のようになる。売上は2026年上半期の数字だ。

| 部門 | 主な製品・事業 | 売上(2026年上半期) | 日本との接点 |
|---|---|---|---|
| ヘリコプター | AW101、AW139、AW149、AW169、AW249攻撃ヘリ | 約29億ユーロ | 海自のMCH-101・CH-101、海上保安庁などのAW139 |
| 防衛エレクトロニクス&セキュリティ | レーダー、自己防御装置、赤外線センサー、艦砲、指揮統制、米国子会社レオナルドDRS、装甲車 | 約45億ユーロ | 護衛艦の76mm砲、GCAPの電子装備で三菱電機と協力 |
| 航空機・航空構造 | ユーロファイター、F-35のイタリア組立拠点、M-346練習機、C-27J輸送機、旅客機の胴体部品 | 約20億ユーロ | GCAP(エッジウィングに3分の1出資) |
| 宇宙 | 衛星サービス、衛星製造(出資先) | 約5億ユーロ | ― |
| サイバー&セキュリティ | 政府・重要インフラ向けのサイバー防御 | 約4億ユーロ | ― |
| 出資・合弁 | ミサイルのMBDA(25%)、ラインメタルとの陸上合弁、ドイツのヘンゾルト | ― | ― |
表を見て気づいてほしいのは、いちばん売上が大きいのがヘリでも戦闘機でもなく、エレクトロニクスだということだ。これはあとで詳しく書く。
ヘリコプター部門:海自のMCH-101はこの会社の血筋
レオナルドのヘリ部門は、世界でも指折りの軍用・民間ヘリのメーカーだ。もとはイタリアのアグスタとイギリスのウェストランドで、今もイギリス南西部のヨービルに大きな工場がある。ポーランドのヘリメーカーPZLシフィドニクも傘下に入っている。

写真:Hunini/出典(CC BY-SA 4.0)
日本との縁がいちばん深いのが、エンジンを3基積んだ大型ヘリAW101だ。海上自衛隊では、機雷への対処と輸送をこなす掃海・輸送ヘリMCH-101と、南極観測を支える輸送ヘリCH-101として使われている。日本向けの機体は川崎重工が主契約者となってライセンス生産しており、最初の機体が海自に引き渡されたのは2006年だ。2023年時点でMCH-101が10機、CH-101が3機あり、同じ年に追加の機体と、古い機体の電子機器を新しくする改修の契約も結ばれた。
掃海艇と掃海ヘリの役割分担は掃海艇と掃海艦の違いに、ライセンス生産という仕組みは兵器のライセンス生産とはに、川崎重工側の事業は川崎重工の防衛事業にまとめている。
もう一つの売れ筋が、双発の中型ヘリAW139だ。日本では海上保安庁や警察、消防などで使われていて、レオナルド製のヘリは2023年時点で日本に約160機あるという。アメリカ空軍は、このAW139をボーイングと組んで軍用にしたMH-139グレイウルフを採用した。イタリア陸軍向けには新しい攻撃ヘリAW249も作っている。世界の軍用ヘリの中での立ち位置は世界最強ヘリコプター15選も参考になる。
私がヘリ部門で面白いと思うのは、民間の比率が高いことだ。海上の石油基地への輸送、救急、警察、要人輸送。防衛予算が細った時期にも、民間の注文が会社を支えてくれる。軍需一本足の会社にはない「保険」を、ヘリ部門は持っている。
防衛エレクトロニクス部門:実はここが本丸
対応図の表で見たとおり、売上がいちばん大きいのはこの部門で、2026年上半期は約45億ユーロ。営業利益率も12%台と、5部門の中で最も高い。レオナルドの顔はヘリかもしれないが、稼ぎ頭はこちらだ。
中身はとにかく幅広い。
- レーダー:ユーロファイター・タイフーン向けの新しいレーダー「ECRS Mk2」を、英国のレオナルドUKが開発している。電波を電子的に振り向けるAESAレーダーで、妨害電波を出す能力も持たせる
- 自己防御装置:「ブライトクラウド」は、フレアと同じ大きさの筒から撃ち出す小さな使い捨ての電子妨害装置。敵のレーダーミサイルを自分に引きつける
- 赤外線センサー:タイフーンの機首にある、熱で敵機を探すセンサーの開発にも中心的に関わった
- 艦砲:OTOメラーラ以来の76mm砲と127mm砲。76mm砲は世界の約60の海軍で使われているとされる
- 防空:2025年11月には、ドローンから弾道ミサイルまでを何層もの網で防ぐ構想「ミケランジェロ・ドーム」を打ち出した
- 米国子会社レオナルドDRS:アメリカのナスダックに上場し、レオナルドが約7割を持つ。赤外線センサーや艦艇の電力・推進装置、対ドローン装備などを米軍に納めている
AESAレーダーの仕組みはAESA・PESA・機械式レーダーの違いに、ブライトクラウドの先祖にあたるチャフやフレアの話はチャフとフレアの違いに書いた。
自衛隊ファンにとって身近なのは76mm砲だろう。むらさめ型護衛艦、あぶくま型護衛艦、はやぶさ型ミサイル艇の主砲は、OTOメラーラの76mm砲だ。国内では日本製鋼所がライセンス生産を担ってきたとされ、レオナルド自身も日本製鋼所を日本のパートナーの一つに挙げている。護衛艦の写真で前甲板の丸っこい砲塔を見かけたら、それはイタリア生まれだと思っていい。海自の艦艇の顔ぶれは海上自衛隊の艦艇一覧にまとめている。
私の見立てを書いておくと、レオナルドは「機体の会社」ではなく、「機体に目と耳と口をつける会社」だ。レーダーが目、センサーが耳、通信と妨害装置が口。戦闘機やヘリという入れ物は目立つが、中身の電子装備ほど何度も作り直され、何度も売れるものはない。GCAPでレオナルドが電子装備の担当になっているのも、偶然ではないと思う。
航空機・航空構造部門:ユーロファイター、M-346、そしてF-35
航空機部門の柱の一つが、ユーロファイター・タイフーンだ。レオナルドは開発・製造を担う共同会社に21%を出資していて、イタリア空軍のタイフーンは北部トリノ近郊の工場で組み立てられている。機体そのものの解説はユーロファイター・タイフーンとはに書いた。

写真:Hotolmo22/出典(CC0)

写真:Hotolmo22/出典(CC0)
意外と知られていないのが、F-35との関わりだ。イタリア北部のカメリには、アメリカ国外に2か所しかないF-35の最終組立工場の一つがあり、レオナルドが運営に関わっている。イタリアとオランダのF-35Aを組み立て、主翼も作っている。日本の小牧で三菱重工が担っているのと似た立場だ。日本側の体制はF-35を作る日本企業一覧にある。
自社開発の機体では、ジェット練習機M-346がある。マッキの系譜を引く機体で、イタリアのほか、イスラエル、シンガポール、ポーランドなどが採用した。輸送機では、C-130より一回り小さい双発のC-27Jスパルタンを作っている。大きいほうの輸送機の話はC-130ハーキュリーズとはで書いた。
一方で、旅客機の胴体部品を作る航空構造の事業は、ここ数年、会社の利益の足を引っ張っている。ボーイング787の胴体の一部や、エアバスと折半で持つ地域旅客機メーカーATRがそうだ。防衛は好調でも、民間機の部品は相手の生産計画しだいで振り回される。ここはレオナルドの弱いところとして覚えておきたい。
宇宙・サイバー・陸上:売るものは売り、買うものは買う
ここ2年ほどのレオナルドは、事業の断捨離と買い出しを同時にやっている。
| 時期 | 動き | 中身 |
|---|---|---|
| 2025年1月 | 売却 | 魚雷・ソナーの水中兵器部門(旧WASS)を造船大手フィンカンティエリへ |
| 2025年初め | 合弁 | ドイツのラインメタルとの陸上車両の合弁会社LRMVが、独禁当局の承認を経て始動(本社ローマ)。イタリア陸軍の新戦車と歩兵戦闘車が狙いで、仕事の6割以上をイタリア国内で行う |
| 2025年10月 | 統合合意 | エアバス、タレスと衛星事業を統合する新会社に合意。出資はエアバス35%、レオナルドとタレスが32.5%ずつ。2027年の発足を目指す |
| 2026年3月 | 買収 | イヴェコ・グループの防衛車両部門を約17億ユーロ(企業価値)で買収。8輪の戦闘車チェンタウロIIは、OTOメラーラ(今のレオナルド)とイヴェコの共同事業で作られてきたので、その両方が手元に揃った |
もともとレオナルドは、空と海、電子装備には強い一方で、戦車や装甲車といった陸の「車体」を持っていなかった。そこをラインメタルとの合弁と、イヴェコの防衛部門の買収で一気に埋めにきた。逆に、魚雷のように造船会社のほうが活かせる事業は手放した。宇宙は、ヨーロッパの各社がばらばらに戦っていてはアメリカの新興勢力に勝てない、という判断だろう。
私はこの動きを、「何でも屋」から「選んだ何でも屋」への変化だと見ている。ラインメタルの側から見た話はラインメタル株の解説に書いた。
GCAPでの役割:エッジウィングの3分の1
日英伊の次期戦闘機GCAPでは、設計と開発を担う共同事業会社「エッジウィング」が2025年に生まれた。出資は、イギリスのBAEシステムズ、イタリアのレオナルド、日本の日本航空機産業振興(JAIEC)が3分の1ずつ。本社はイギリスのレディングにあり、初代のCEOにはレオナルドの航空機部門を率いていたマルコ・ゾフ氏が就いた。2026年10月には、3か所予定されている各国拠点の最初として、トリノにエッジウィングの拠点が開いている。
技術面でのレオナルドの持ち場は、レーダー、通信、センサーの情報を一つにまとめる電子装備だ。ここでは日本の三菱電機、イタリアのELTグループ、レオナルドUKと組む。三菱電機側の事業は三菱電機の防衛事業にある。
一つ誤解されやすい点を書いておくと、GCAPのエンジンはレオナルドの担当ではない。イタリア側のエンジン担当は、アメリカのGEエアロスペース傘下にあるアヴィオ・アエロで、イギリスのロールス・ロイス、日本のIHIと組んでいる。GEの防衛事業はGEエアロスペースの防衛事業で書いた。
日本企業に置き換えるとどうなるか(筆者の見立て)
レオナルドの大きさを日本の読者に伝えるとき、私は「日本の会社に置き換えるとどうなるか」で考えるようにしている。あくまで近い分野の会社を当てただけの、私の見立てだ。
| レオナルドの部門 | 日本で近い分野の会社 |
|---|---|
| ヘリコプター | 川崎重工、SUBARU |
| レーダー・電子装備 | 三菱電機、NEC、東芝 |
| 艦砲 | 日本製鋼所 |
| 戦闘機・練習機 | 三菱重工、川崎重工 |
| 宇宙 | 三菱電機、NEC |
| 装甲車 | 三菱重工 |
日本では、これらの事業が7社前後の大企業に散らばっていて、しかもどの会社でも防衛は数ある事業の一つにすぎない。レオナルドは、それを一つの看板にまとめたうえで、売上の大半が防衛・安全保障向けだ。SIPRIの兵器売上を会社全体の売上で割ってみると、ざっくり7割前後になる(筆者の大まかな計算)。
統合には良し悪しがある。一社で全部を出せるので、外国との交渉では強い。研究開発にまとまったお金も回せる。その一方で、国内での競争がなくなり、国の財布に頼る体質にもなりやすい。私は日本が丸ごと真似する必要はないと思っている。ただ、GCAPでレオナルドと組む以上、相手が「一社で何でも出てくる会社」だということは知っておいたほうがいい。日本の防衛産業の全体像は日本の防衛産業・軍需企業一覧にまとめている。
投資家目線で見るポイント
ここからは投資家としての目線だ。株価の予想はしないので、見ておきたい点だけを並べる。

- 受注の積み上がり:2026年6月末の受注残は約586億ユーロで、2025年の売上の3年分ほどにあたる。2026年3月時点の会社見通しでは、2026年の売上は約210億ユーロ
- 稼ぎ頭と重し:利益を引っ張るのはエレクトロニクスとヘリで、航空構造が重し。決算では部門ごとの数字を見たい
- 政府が筆頭株主:イタリア政府が約3割を持つ。2026年4月、政府はCEOをロベルト・チンゴラーニ氏から、MBDAのイタリア法人を率いていたロレンツォ・マリアーニ氏に代える人事を示し、翌日の株価は一時2%ほど下げた。国策銘柄は追い風も向かい風も政府しだいだ
- 為替:本体はユーロ、DRSはドル、英国事業はポンド。日本から持つなら円とユーロの動きも効いてくる
- 再編の行方:宇宙の新会社の発足、イヴェコ防衛部門の取り込み、ラインメタルとの合弁の受注。どれも数年がかりの話だ
為替の効き方は為替と防衛株の関係に書いた。ヨーロッパの防衛株を個別に買えるかは証券会社ごとに対応が違うので、取扱銘柄を確かめてほしい。欧州の防衛株をまとめて持つなら、防衛ETF・投資信託の比較も参考になる。同じGCAP組のイギリス側はBAEシステムズ株の解説にある。
※この記事は特定の銘柄の売買を勧めるものではない。株価や業績は変動し、元本割れの可能性もある。投資判断は自己責任で。
よくある質問
レオナルドとフィンメカニカは同じ会社?
同じ会社だ。フィンメカニカが2016年に子会社を統合し、2017年に社名をレオナルドに変えた。古い資料や記事ではフィンメカニカの名前で出てくることがある。
ダ・ヴィンチと何か関係があるの?
社名の由来というだけで、経営上の関係はない。ただ、ダ・ヴィンチ自身が軍事技術者として自分を売り込んだ人物だったので、名前の選び方としてはよくできていると思う。
レオナルドDRSとは?
レオナルドのアメリカ子会社で、ナスダックに上場している。レオナルドが約7割を持ち、米軍向けの赤外線センサーや電力・推進装置などを作っている。2022年にはイスラエルのレーダー会社RADAと合併した。
GCAPのエンジンもレオナルドが作るの?
作らない。エンジンはロールス・ロイス、IHI、アヴィオ・アエロの担当だ。レオナルドは機体設計の共同会社への出資と、電子装備が持ち場になる。
日本で使われているレオナルド製品は?
海上自衛隊のMCH-101とCH-101(川崎重工がライセンス生産)、海上保安庁や警察などのAW139、むらさめ型やあぶくま型などの76mm砲がわかりやすい例だ。
まとめ
- レオナルドは、フィンメカニカがイタリアの名門ブランドを一つにまとめた総合防衛メーカーで、SIPRIの兵器売上では世界12位
- 事業はヘリ、防衛エレクトロニクス、航空機、宇宙、サイバー。売上も利益率もエレクトロニクスがいちばん大きい
- 日本では、海自のMCH-101・CH-101、護衛艦の76mm砲、GCAPのエッジウィングで接点がある
- 2025年から2026年にかけて、水中兵器を売り、装甲車メーカーを買い、宇宙を統合するという組み替えが進んでいる
ダ・ヴィンチの名前を背負ったこの会社は、絵画より先に兵器の技で自分を売り込んだ本人と同じく、目立つ機体の陰で「目と耳と口」を売って稼いでいる。GCAPが形になるころには、日本の空を飛ぶ新しい戦闘機の目も、その一部をこの会社が作っているはずだ。護衛艦の76mm砲や、掃海ヘリの3つのエンジン音に出会ったら、少しだけイタリアのことを思い出してほしい。







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