2025年12月、海上自衛隊の横須賀に、ちょっと変わった無人機の初号機が届いた。
お尻を下にして立ったまま離陸し、空中で体を倒して水平に飛び、帰ってくるとまたお尻から垂直に降りてくる。名前はV-BAT。海自がこれから増やしていく小型の哨戒艦に載せる予定の機体で、作ったのはアメリカのShield AI(シールドAI)という会社だ。
そのわずか2か月後の2026年2月、同じ会社の名前が今度はアメリカ空軍のニュースに出てきた。空軍が進める無人僚機(CCA)の試作機のひとつ、アンドゥリルのYFQ-44Aに、Shield AIの自律飛行ソフト「Hivemind(ハイブマインド)」を積むことが決まったのだ。機体はアンドゥリル、頭脳はShield AI、という組み合わせである。
自分で無人機を作って売りながら、ライバルの機体に自分のAIを載せてもいる。Shield AIは、外から見るとちょっと分かりにくい会社だ。だからこの記事では、この会社を「機体を作って売る事業」と「AIパイロットのソフトを他社に提供する事業」のふたつに分けて整理する。それぞれ何を作り、誰に売り、どうつながっているのか。日本との関わりと、2026年に報じられた事故の問題まで見ていく。
- Shield AIは2015年創業の米国の防衛テック企業。元海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)の隊員が兄と立ち上げた
- 事業はふたつ。垂直離着陸の無人機V-BATや無人戦闘機X-BATを作って売る「機体事業」と、AIパイロットのHivemindを他社の機体に提供する「ソフト事業」
- 売上の大半はまだ機体側だが、会社はソフトの比率を半分まで引き上げる目標を掲げている
- 日本では海自がV-BATを採用し、三菱重工がHivemindの開発環境を使って無人機のAIを飛ばした。一方で、V-BATの事故の多さを指摘する報道も出ている
Shield AIとは|会社の基本情報

写真・素材:U.S. Coast Guard photo by Petty Officer 2nd Class Ryan Graves/Wikimedia Commons(Public domain)
Shield AIは、2015年にカリフォルニア州サンディエゴで生まれた。創業者は、ブランドン・ツェン、その兄のライアン・ツェン、アンドリュー・ライターの3人だ。
始まりの物語がわかりやすい。ブランドンはネイビーシールズの士官としてアフガニスタンなどに派遣された経験を持つ。特殊部隊の仕事でいちばん危ないのは、敵がいるかもしれない建物に最初に踏み込む瞬間だ。中に何があるか、先に見てくれるものがあれば、仲間が死なずに済む。そこで最初に作ったのが、GPSの届かない建物の中を自分で飛び回って偵察する小型ドローン「Nova」だった。「兵士と民間人を守る」という会社の看板は、ここから来ている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本社 | 米国カリフォルニア州サンディエゴ |
| 設立 | 2015年 |
| 創業者 | ブランドン・ツェン(元ネイビーシールズ士官)、ライアン・ツェン、アンドリュー・ライター |
| CEO | ゲイリー・スティール(2025年3月から) |
| 従業員 | 約1,500人(2026年3月時点とされる) |
| 評価額 | 127億ドル(2026年3月のシリーズG時点) |
| 主な製品 | V-BAT、X-BAT(開発中)、Hivemind |
2025年3月には、ソフト企業スプランクの元CEOだったゲイリー・スティールがCEOに就き、創業者のブランドンは社長として会社の顔を務めている。2026年3月にはシリーズGで15億ドルの出資を集め、評価額は127億ドル(1ドル150円換算で約1.9兆円)に達した。投資ファンドのアドベント・インターナショナルとJPモルガンが中心になり、ブラックストーンも優先株の形で資金を出している。
事業はふたつ|「機体を売る」と「頭脳を売る」

まず全体像を表で見ておく。
| 事業①:機体 | 事業②:ソフト(AIパイロット) | |
|---|---|---|
| 主な製品 | V-BAT(小型の垂直離着陸無人機)、X-BAT(無人戦闘機、開発中) | Hivemind(自律飛行AI)、Hivemind Enterprise(AIの開発環境) |
| 何を売るか | 機体そのもの。または、Shield AIが機体を飛ばして情報を届ける「サービス」 | 他社の機体に載せるAIのライセンスと、開発の道具 |
| 主な顧客 | 米海軍・沿岸警備隊・海兵隊、海上自衛隊、オランダ、ギリシャ、台湾の海巡署など | 米空軍(CCA)、エアバス、クレイトス、L3ハリス、三菱重工など |
| 売上の比率 | 約7割(2025年3月までの1年の推計) | 約3割(同)。2028年までに5割が目標 |
| 強み | 滑走路のいらない機体で、実戦の飛行データを集められる | 一度作れば、いろいろな機体に載せて横に広げられる |
ポイントは、ふたつの事業が別々ではなく、ぐるっとつながっていることだ。
V-BATは、Hivemindを積んで世界中で飛んでいる。ウクライナのように電波妨害の激しい戦場で飛べば飛ぶほど、AIを鍛えるデータがたまる。そのデータで賢くなったHivemindを、今度は他社の機体に売る。他社の機体で飛んだ経験は、また自社の機体に戻ってくる。機体は、AIの実験場であり、稼ぎ頭でもある。
もうひとつ大事なのが、お金の性格の違いだ。機体は1機作るごとに材料費と人手がかかる。ソフトは一度作ってしまえば、何十機、何百機に載せても追加の費用はそれほど増えない。投資家がShield AIに高い値段をつけているのは、いまの売上の7割を占める機体よりも、この先伸びるはずのソフトに期待しているからだ。会社は2026年の売上を前の年より8割以上増やす見込みと伝えられている。
ここからは、それぞれの事業を順番に見ていく。
事業①:機体|V-BATとX-BAT

写真・素材:U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Manuel Alvarado/Wikimedia Commons(Public domain)
V-BAT|お尻から降りる「船のための目」
V-BATは、2021年にShield AIが買収したマーティンUAVという会社が開発した無人機だ。
形がとにかく独特で、筒の中にプロペラを収めたダクテッドファンを尻尾に1基だけ持ち、その上に細い胴体と主翼が載っている。離陸するときは、地面や甲板の上でお尻を下にして立ち、ファンの力で真上に上がる。高度を取ったら機体を前に倒して、普通の飛行機のように主翼で飛ぶ。帰りはその逆で、もう一度立ち上がってお尻から降りる。こういう方式を「テイルシッター」と呼ぶ。
滑走路もカタパルトも回収用の網もいらない。ヘリコプターの甲板すらない小さな船でも、甲板のすみで飛ばして、すみに降ろせる。海上自衛隊の発表では、全長2.7m、翼幅3m、燃料と搭載品を含めた重さ56.7kgと、大人がふたりいれば運べる大きさだ。燃料はジェット燃料で動くエンジンに改良され、船の燃料をそのまま使えるようになった。値段は1機およそ100万ドルとされている。
使っている国はもう少なくない。米国では海軍、沿岸警備隊、海兵隊が採用し、沿岸警備隊とは1億9,800万ドル規模の契約を結んだ。オランダは海軍と海兵隊用に12機、台湾の海巡署(沿岸警備隊)も12機を注文している。ウクライナでは、ロシアの強い電波妨害の下で飛び、砲撃の目標情報を送ったとされる。インドでは現地企業との合弁で、国内に工場を建てている。
70年前の夢だった「お尻から降りる戦闘機」
実は、テイルシッターは新しいアイデアではない。
1950年代、米海軍は船から直接飛ばせる戦闘機を本気で作ろうとして、コンベアXFY-1「ポゴ」という試作機を飛ばしている。プロペラを上に向けて立ったまま離陸し、水平に飛んで、またお尻から降りてくる。発想はV-BATとほとんど同じだ。
ところが、ポゴは採用されなかった。いちばんの問題は着陸だった。お尻から降りるということは、パイロットは背中側の地面を肩越しに振り返りながら、機体を少しずつ下ろさなければならない。腕のいいテストパイロットでも神経をすり減らす作業で、普通の部隊のパイロットにやらせるのは無理だと判断された。
70年後のV-BATには、そのパイロットが乗っていない。振り返る必要のないAIが、センサーで地面との距離を測りながら降ろす。人間には難しすぎた飛び方が、人を降ろしたことでやっと実用になったわけだ。テイルシッターの歴史をこう見ると、Shield AIが機体とAIを両方やっている理由が、少し分かる気がする。
X-BAT|滑走路のいらない無人戦闘機
その発想を、戦闘機の大きさまで引き上げようとしているのがX-BATだ。2025年10月21日にワシントンで発表された。
全長は約8m、翼幅は約12mで、F-15やF-16と同じGEのF110エンジンを1基積む。テイルシッターとしてお尻から離着陸し、航続距離は2,000海里(約3,700km)以上、上昇限度は5万フィート以上をうたう。武器は胴体内の兵器倉に収めてステルス性を保ち、空対空も対地も電子戦もこなす多用途機を目指している。1機あたりの値段は約2,700万ドルと、F-35のおよそ4分の1だという。F-35の半分ほどの大きさで、普通の戦闘機1機分の甲板スペースにX-BATなら3機並べられる、というのが会社の説明だ。
開発は米海軍が後押ししている。2026年8月に国防イノベーション・ユニット(DIU)と組んだ5,000万ドル、10月にはさらに1億5,000万ドルの資金を追加し、Shield AI側も同じ額の自己資金を出して、官民あわせて4億ドルの規模になった。エンジンの点火と、推力の向きを変えるノズルの組み込みはすでに済んでいて、2026年中に最初の飛行試験を始める計画だ。空母や強襲揚陸艦だけでなく、島や、トレーラーが入れる場所ならどこからでも飛ばせることを売りにしている。
この「滑走路がいらない」という一点に、私は太平洋戦争を思い出してしまう。あの戦争は、つきつめれば滑走路の奪い合いだった。ガダルカナル島の戦いは、日本軍が作りかけていた飛行場をめぐって始まった。滑走路は島にひとつしかなく、取られたら終わり、潰されたら飛べない。80年後のアメリカが、中国のミサイルで滑走路を潰される前提で「滑走路のいらない戦闘機」を作ろうとしているのは、歴史の皮肉というより、同じ問題の延長線上にある話なのだと思う。垂直離着陸の先輩としてはハリアーIIがいるが、X-BATはそこに「人が乗らない」と「AIが飛ばす」を足した形だ。
事業②:ソフト|Hivemindは「AIパイロット」の部品
出発点はAI対人間の模擬空戦
Hivemindの根っこには、2021年に買収したヘロン・システムズという会社がある。
ヘロンは、2020年にアメリカの国防高等研究計画局(DARPA)が開いたAI同士の模擬空戦大会「アルファドッグファイト」で優勝し、決勝ではシミュレーター上で人間のF-16パイロットに5戦全勝した。AIが人間の戦闘機乗りに勝った、と話題になった大会だ。Shield AIはこの会社を丸ごと取り込み、空戦の頭脳を手に入れた。
いまのHivemindは、ざっくり言えば「GPSも通信も使えない状況でも、自分で考えて飛び、任務をこなすAI」だ。カメラやセンサーで自分の位置を推定し、目標を探し、仲間の機体と役割を分け合う。V-BATに載って実戦で飛んでいるのも、このHivemindである。
売っているのは「完成品のAI」と「AIを作る道具」
ソフト事業には、売り方がふたつある。
ひとつは、完成品のAIパイロットとしてのHivemindを、他社の機体に載せる形だ。代表例が冒頭のCCAで、米空軍は2026年2月、アンドゥリルのYFQ-44Aの任務用の自律ソフトにHivemindを選んだ。ほかにも、ジェネラル・アトミクスの無人機MQ-20、クレイトスの標的機、エアバスのH145ヘリコプター、ノースロップ・グラマンの試験機などで、Hivemindを組み込んだ試験が行われてきた。
もうひとつが、Hivemind Enterpriseという開発環境だ。こちらはAIの完成品ではなく、AIを作るための道具一式にあたる。自社でAIパイロットを作りたい会社は、プログラムを書き、シミュレーターで鍛え、実機の電子機器で確かめ、それから飛ばす、という工程を全部自前でそろえなければならない。その道具をまとめて貸すのがHivemind Enterpriseで、後で触れる三菱重工の実証はこちらを使っている。
2026年3月には、国防総省の訓練用シミュレーションを手がけるイーシェロン・テクノロジーの買収も発表した。AIを鍛え、人間のパイロットを訓練し、兵器の安全を確かめる。その全部をつなぐのがシミュレーションだ、というのが会社の説明で、ソフト事業をさらに太くする狙いが見える。
ライバルの機体にも頭脳を売る理由
自社で戦闘機を作っているのに、なぜライバルのアンドゥリルの機体にAIを売るのか。不思議に思う人もいると思う。
私はこれを、零戦のエンジンにたとえると分かりやすいと思っている。零戦の機体を設計したのは三菱だが、量産型の多くが積んでいたエンジン「栄」を作ったのは中島飛行機だった。中島は自分でも戦闘機を作るライバル会社だったが、エンジンは三菱の機体にも載せて売った。いい心臓は、いろいろな体に入ってこそ数が出る。
Hivemindは、無人機時代の「心臓」ならぬ「頭脳」だ。自社の機体だけに載せていたら、市場は自社が売れる機体の数で頭打ちになる。他社の機体にも載せれば、無人機が増えるほど売上が伸びる。Shield AIが本当に狙っているのは、たぶん「無人機の頭脳といえばHivemind」という立場のほうだ。零戦と栄の関係に比べると、ずいぶん割り切った商売に見えるかもしれないが、軍用機の世界ではエンジンもレーダーも昔からこうやって売られてきた。
Shield AIと日本|海自のV-BATと三菱重工の実証

写真・素材:U.S. Marine Corps photo by Cpl. Quince D. Bisard/Wikimedia Commons(Public domain)
日本との関わりは、すでにふたつの線でつながっている。
ひとつは、海上自衛隊のV-BATだ。2025年1月、海自はV-BATを、艦艇から飛ばす初めての洋上の無人偵察機として選んだ。Shield AIは、これを数年かけて発注が増えていく計画の始まりだと説明している。初号機は横須賀造修補給所に納入されたと2025年12月9日に発表され、2026年2月には艦上での教育を始める予定とされた。載せる先は、海自が新しく導入する小型の哨戒艦だ。
少ない乗員で広い海を見張る哨戒艦にとって、小さな甲板から飛ばせて、10時間以上飛べるとされる目は相性がいい。ヘリコプターを積めない船が、自分の目を空に持てるようになる。海自の艦艇の全体像の中で見ても、地味だが意味の大きい追加だと思う。
もうひとつは、三菱重工だ。2026年3月17日、三菱重工はShield AIのHivemind Enterpriseを使って、無人機に載せる任務用AI(ミッション・オートノミー)の飛行実証に成功したと発表した。全長2.5m、離陸重量20kgの自社試験機「ARMD」に自前のAIを載せ、2025年11月に茨城県、12月に群馬県太田市で飛ばしている。2025年9月の開発開始から、AIを作って実機で飛ばすまで、わずか8週間だった。
面白いのは、三菱重工が「ミッション・オートノミーは日本の無人機運用を決定づける重要技術で、国産化が不可欠」と言っていることだ。AIの中身は自分たちで作る。ただし、AIを作る道具はShield AIのものを使う。完成品のAIを買うのではなく、道具を借りて国産のAIを育てるという形で、日米の役割分担としてはなかなか現実的だと思う。三菱重工の防衛事業全体は三菱重工の防衛事業の解説にまとめている。
光と影|報じられたV-BATの事故

写真・素材:U.S. Marine Corps photo by Sgt. Andrew King/Wikimedia Commons(Public domain)
ここまでの話だけなら、順風満帆の会社に見える。ただ、2026年6月にロイターが報じた調査記事は、かなり重い内容だった。
ロイターによると、V-BATは過去18か月で50回以上墜落していた。関係者の話として、社内で使っていた改良型のV-BAT約200機のうち、50機以上が試験や訓練中の墜落で失われたとも伝えている。2026年5月にはテキサス沖の訓練で、ルーマニア海軍の担当者が着陸の手伝い中にプロペラに手を巻き込まれ、指を失う事故が起きた。2024年4月にも米海軍の隊員が似た事故でけがをしていて、そのあと会社は人の手を借りずに離着陸できるよう機体を改めていた。
さらに記事では、解雇された元社員が、事故報告のデータが書き換えられ、それが各国との契約獲得に使われたと訴えていることも紹介された。訴えの中で名前が挙がった契約先には、日本も含まれている。
Shield AIは強く反論している。ルーマニアの事故は製品の欠陥ではなく安全手順の違反によるものだとし、2025年初めの改良以降、顧客のもとでの「運用上の事故」は10件だけ、2019年からの飛行時間は1万8,000時間に上ると説明した。元社員の訴えには根拠がなく、法廷で争うとしている。
どこまでが事実なのか、外から判断するのは難しい。小型無人機が試験で落ちること自体は珍しくないし、試験で限界まで飛ばすから落ちるという面もある。ただ、評価額127億ドルの会社の主力機について、事故の数と報告の仕方がここまで問われたのは小さな話ではない。海自が今後どれだけV-BATを増やすのかを見るうえでも、気にしておきたいポイントだ。
投資家目線|Shield AIの株は買えるのか
ヘルシングやアンドゥリルと同じく、Shield AIも上場していない。株を持っているのは創業者や社員、そしてアドベント、JPモルガン、ブラックストーンなどの投資家で、個人がふつうの証券口座で買うことはできない。上場の時期についても、会社は何も公表していない。
間接的に関われる上場企業はある。いちばん身近なのは、Hivemindを使って国産AIの開発を進める三菱重工だ。ただしShield AIとの協業は、三菱重工の巨大な事業から見ればごく一部にすぎない。業績の見方は三菱重工(7011)の株価分析で整理している。X-BATにエンジンを供給するGEエアロスペース、V-BATの生産管理にソフトを提供するパランティアも、同じ流れの中にいる会社だ。
未公開の防衛テックにお金が集まっているのは、裏を返せば「無人機とAIの時代に、既存の大手も含めて誰が勝つのか」がまだ決まっていないということでもある。防衛株全体の地図は防衛関連銘柄の完全投資ガイドにまとめている。
三菱重工のような日本株から、パランティアのような米国株まで防衛関連をまとめてチェックしたいなら、両方を扱える証券口座をひとつ持っておくと便利だ。
防衛産業に新しい会社が次々と入ってくる背景を、地政学の側から押さえたい人にはこの本がちょうどいい。
よくある質問
Shield AIの読み方は?
「シールドAI」と読む。2015年創業の米国の防衛テック企業で、本社はカリフォルニア州サンディエゴにある。
Hivemindとは何?
Shield AIが開発した、無人機や航空機を自律的に飛ばすAIだ。GPSや通信が使えない状況でも、自分で位置を推定して任務をこなせる。自社のV-BATに載せるほか、他社の機体にもライセンスで提供している。
V-BATは自衛隊で使われている?
海上自衛隊が2025年1月に採用を決め、初号機は2025年12月に納入された。新しく導入する哨戒艦に載せて、周辺の海の警戒監視などに使う予定だ。
Shield AIは上場している?
していない。2026年3月の資金調達での評価額は127億ドルで、株は投資ファンドや機関投資家などが持っている。上場の予定は公表されていない。
アンドゥリルとの関係は?
無人機や自律化の分野で競い合うライバルだが、協力もしている。米空軍の無人僚機の試作では、アンドゥリルのYFQ-44AにShield AIのHivemindが載っている。機体を作るのがアンドゥリル、頭脳を担うのがShield AIという分担だ。
まとめ|Shield AIは「機体で鍛えたAIを、他社にも売る」会社
Shield AIを一言でいえば、自分の機体でAIパイロットを鍛え、そのAIを他社の機体にも売っている会社だ。
機体事業では、お尻から降りるV-BATが船の小さな甲板に「空の目」を持たせ、X-BATは滑走路のいらない無人戦闘機を目指している。ソフト事業では、Hivemindが米空軍の無人僚機に載り、三菱重工の国産AIづくりの道具にもなった。ふたつの事業は、データとお金でぐるぐる回っている。
一方で、V-BATの事故をめぐる報道は、急成長の裏側に宿題が残っていることも示した。70年前に人間のパイロットが降ろしきれなかったテイルシッターを、AIが本当に安全に降ろし続けられるのか。海自の哨戒艦の甲板で、その答えが少しずつ出てくるはずだ。日本の無人機をつくる会社の顔ぶれは日本の防衛ドローン企業一覧で、CCAの話はGCAPの随伴無人機やMQ-28ゴーストバットの記事でも書いている。
最後まで読んでくれてありがとう。長い記事を書くときのお供は、だいたいこれだ。
出典・参考資料
表紙の写真素材:
写真・素材:U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Manuel Alvarado/Wikimedia Commons(Public domain)。背景・レイアウト・文字を編集。







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