L3ハリス・テクノロジーズ(NYSE:LHX)は宇宙・ミッションシステム、通信・電磁スペクトラム、ミサイルソリューションを持つ米国の防衛技術企業です。ただし、有名な装備と株式リターンは同じではありません。2026年の最新決算、受注残、固定価格契約、キャッシュフロー、株主還元を分けて確認します。
- 2026年2Q売上は58.81億ドル、前年同期比8%増
- 受注73億ドル、受注残は過去最高の420億ドル
- GAAP営業利益率11.1%、希薄化後EPS3.13ドル
- 営業CF8.79億ドル、FCF7.71億ドル
- 2026年売上・EPS見通しを引き上げ
株は買いか?|電子戦・宇宙・ミサイル──5大メジャーに割り込む防衛テック企業を完全解説.jpg)
L3ハリス・テクノロジーズの基本情報と事業構成
LHXは米国株で、決算通貨は米ドルです。日本の投資家は企業業績だけでなく、ドル円、米国源泉税、国内課税、売買手数料、取扱市場を確認します。企業規模が大きくても、個別プログラムの損失が四半期利益を大きく動かす場合があります。
| 事業・論点 | 主な内容 | 投資家の確認点 |
|---|---|---|
| Space & Mission Systems | 衛星、センサー、ISR、ミッション装備 | 受注転換、計画日程、利益率 |
| Communication & Spectrum Dominance | 戦術通信、電子戦、夜間暗視 | 製品構成と高利益率の持続 |
| Missile Solutions | 固体ロケットモーター、宇宙推進 | 増産投資と供給網 |
| 全社 | 政府顧客、買収・事業売却、資本配分 | 契約採算、債務、配当、FCF |
事業ポートフォリオを見るときは売上規模だけでなく、営業利益率、受注残の利益化時期、顧客の集中度を確認します。受注残は将来売上の候補であり利益保証ではないため、契約形態と納期が重要です。

2026年第2四半期の業績
2026年第2四半期は売上58.81億ドル、営業利益6.54億ドル、GAAP営業利益率11.1%、希薄化後EPS3.13ドルでした。受注は73億ドルで、book-to-billは1.2倍、受注残は過去最高の420億ドルです。
営業キャッシュフローは8.79億ドル、会社定義のフリーキャッシュフローは7.71億ドルでした。会社は2026年売上見通しを232〜237億ドル、GAAP希薄化後EPSを11.80〜12.00ドルへ引き上げました。
| 指標 | 2026年第2四半期 | 読み方 |
|---|---|---|
| 売上 | 58.81億ドル | 前年同期54.26億ドルから8%増 |
| 受注 | 73億ドル | book-to-bill 1.2倍 |
| 受注残 | 420億ドル | 会社発表の過去最高 |
| 希薄化後EPS | 3.13ドル | 前年同期2.44ドルから28%増 |
| 2026年売上見通し | 232〜237億ドル | 従来230〜235億ドルから引き上げ |
確認に使った一次情報:L3ハリス2026年2Q決算・SEC、L3ハリス四半期決算ページ、2026年四半期配当。数字は発表時点と対象期間をそろえて読みます。
通信・宇宙・ミサイル推進|3事業の成長と採算

Communication & Spectrum Dominanceは戦術無線、電子戦、暗視などを扱います。2026年2Qの売上は19.43億ドル、セグメント営業利益は5.22億ドルでしたが、単一四半期の高利益率を固定値として将来へ延長しません。
Space & Mission Systemsは衛星、ISR、センサー、航空・海洋ミッションを含みます。ミサイル追跡衛星などの需要は強い一方、機密案件や長期開発では外部から進捗を把握しにくく、受注増と採算を分けて見ます。
Missile SolutionsはAerojet Rocketdyne由来の固体ロケットモーターや宇宙推進を担います。増産は成長機会ですが、工場・人員・原材料へ先に資金が必要で、需要の強さがすぐ同じ割合のFCFになるとは限りません。
配当・自社株買い・バリュエーション

L3ハリスは2026年1月、四半期配当を1株1.20ドルから1.25ドルへ引き上げ、年換算5.00ドルとしました。配当実績は魅力でも、将来の支払いと増配は取締役会の決定であり保証ではありません。
2026年2Qは自社株買い2.29億ドル、配当支払い2.32億ドルでした。配当と買い戻しだけでなく、ミサイル増産の設備投資、債務、買収・事業売却を含め、資本配分の優先順位を確認します。
PERや配当利回りは、現在株価と直近12か月・会社予想のどちらを使うかで変わります。一時損失や利益回復で分母が大きく動く場合、単一年のPERだけで割安・割高を決めず、フリーキャッシュフローと受注採算を併用します。
主なリスク
| リスク | 何が起きるか | 確認資料 |
|---|---|---|
| 政府依存 | 予算・継続決議・契約時期が売上を動かす | 10-Qと受注 |
| 長期契約 | 原価・仕様変更・日程で利益率が変動 | EAC調整と各セグメント利益 |
| ミサイル増産 | 設備・人員・材料が先行負担 | 設備投資とFCF |
| ポートフォリオ再編 | 売却・買収で比較基準が変わる | 継続事業とガイダンス |
| 評価 | 防衛需要期待を株価が先取り | 同時点のFCF利回りと同業比較 |
防衛需要が強くても、固定価格契約では設計変更、インフレ、部品不足、納期遅延を企業が負担します。政府予算の追い風と契約採算を分けることが、LHX株を見る中心です。

日本から買うときの手順
米国株を扱う証券会社でLHXを検索し、現物取引、円貨・外貨決済、手数料、為替スプレッド、注文時間を確認します。NISA成長投資枠の対象可否は証券会社で確認し、米国源泉税と国内配当課税の扱いも確認してください。
一度に必要資金を投じず、決算日、配当落ち、為替、政策発表で値動きが大きくなる可能性を考えます。個別株の比率を決め、同業他社や防衛ETF、現金との組み合わせで一社固有の損失を管理します。
決算ごとの確認リスト
- 売上成長と営業利益率は両立したか
- 受注残は増えたか、採算は開示されたか
- 固定価格プログラムの追加損失はないか
- 営業キャッシュフローと設備投資はどう動いたか
- 配当・自社株買い・債務の優先順位は妥当か
参考資料と更新方針
会社の四半期決算、Form 10-Q、配当発表、政府の契約・プログラム発表を基準にします。株価指標は固定せず、決算後に売上、利益、受注残、キャッシュフロー、ガイダンス、プログラム損失を更新します。非GAAP指標は会社定義を確認し、GAAP指標の代わりに単独で使いません。
関連記事:RTX株、防衛ETF、PAC-3 MSE、世界の電子戦機、航空宇宙自衛隊構想、日本のミサイル防衛。
よくある質問
L3ハリスの証券コードは?
NYSEのLHXです。
L3ハリスは何の会社ですか?
戦術通信、電子戦、宇宙・ISR、センサー、ミサイル・宇宙推進などを扱う防衛技術企業です。
2026年2Qの売上は?
会社発表で58.81億ドル、前年同期比8%増です。
受注残はいくらですか?
2026年2Q時点で過去最高の420億ドルです。利益と同じではありません。
四半期配当はいくらですか?
2026年1月発表の四半期配当は1株1.25ドルです。今後は正式発表を確認してください。
LHX株の主なリスクは?
政府予算、長期契約の原価、ミサイル増産投資、ポートフォリオ再編、期待先行の評価です。
まとめ
L3ハリスは通信・電子戦、宇宙・ミッション、ミサイル推進を持ち、2026年2Qは売上、EPS、受注、受注残、キャッシュフローを伸ばしました。一方、420億ドルの受注残は利益保証ではありません。セグメント別採算、増産投資、FCF、政府予算、資本配分を決算ごとに確認してください。
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